1箇月単位の変形労働時間制における時間外の算定

社労士試験を受験する際にも労働基準法で勉強する基本的な内容なのですが、変形労働時間制を採用したときの時間外労働の算定の仕方を復習しておきます。


1.基本的な手順

まず、1日単位で見ていきます。8時間以内の所定労働時間を定めた日については、8時間までの労働は所定労働時間を超えて働いた時間であっても割増賃金の対象にはなりません。通常の時間給を支払わなければならないことはもちろんのことですが...。これに対して、8時間を超える所定労働時間を定めた日については、当該所定労働時間を超えた時間が割増賃金の支払い対象となる時間外労働です。

次に、1週間単位に移ります。40時間以下の所定労働時間を定めた週については40時間を超えて労働した時間、40時間を超えた所定労働時間を定めた週の場合には当該所定労働時間を超えた時間が割増賃金の支払い対象となる時間外労働となります。この時、重複を避けるために、1週間単位で求めた時間外労働時間から1日単位で求めた時間外労働時間を差し引いて算定します。

最後に、単位期間における法定労働時間の総枠を超えた時間が割増賃金の支払い対象となる時間外労働となります。この時も、重複を避けるために、1週間単位で求めた時間外労働時間及び1日単位で求めた時間外労働時間を差し引いて考えます。


2.具体例

わかりにくいので、具体例で考えて見ます。

先月8月を例にとると;
第1週 1日(日)~ 7日(土) 2日6時間、3日8時間、4日8時間、5日10時間、6日10時間7日4時間 (所定労働時間46時間)
第2週  8日(日)~14日(土) 9日8時間、10日8時間、11日7時間、12日7時間、13日8時間、14日4時間 (所定労働時間42時間)
第3週 15日(日)~21日(土) 16日~20日 8時間 (所定労働時間40時間)
第4週 22日(日)~28日(土) 23日6時間、24日6時間、25日8時間、26日8時間、27日4時間 (所定労働時間32時間)
第5週 29日(日)~31日(火) 30日6時間、31日6時間 (所定労働時間12時間)

所定労働時間を超えて労働した日()内は超過労働時間
 6日 11時間(1時間)
 7日  6時間(2時間)
13日  9時間(1時間)
14日  7時間(3時間)
27日  6時間(2時間)

1箇月の法定労働時間=40×31÷7=177.1
1箇月の所定労働時間=46+42+40+32+12=172

(1)1日単位の時間外労働
 6日 1時間
 7日 8時間を超えていないので0
13日 1時間
14日 8時間を超えていないので0
27日 8時間を超えていないので0

(2)1週間単位の時間外労働
 第1週 7日 2時間
 第2週14日 3時間(46-1-42=3)
 第4週27日週単位の法定労働時間を超えていないので0

(3)単位期間の時間外労働
 172+(9-7)=174
 174<177.1なので0

結局、割増賃金の対象となる時間外労働時間は7時間ということになりました。 

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