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大型台風による停電・断水など

 今季の台風15号(9月9日千葉県などに甚大な被害をもたらす)および大型台風19号(10月12日の土曜日に東海・関東地方とその周辺に被害をもたらす)の襲来により、改めて我が日本国が天災の百貨店のような列島であることを思い知らされました。天災で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。

 台風19号では大雨による川の氾濫が大きな被害をもたらしました。浅草社労士も、東京都のインフラを信頼しつつ、万が一荒川が氾濫し、隅田川がこれに連動するようなことになれば、浅草周辺も多少の浸水くらいは免れないだろうと覚悟を決めていました。荒川の氾濫は起こらなかったものの、東京でも多摩川は氾濫し世田谷区の住宅地などでも被害が発生しました。備えるべきは、地震ばかりではなく毎年やってくる台風に対してもであることが、国民により明確に意識されつつあります。特に、治水は国にとって最重要な事業の一つです。金利が異常なまでに低い今こそ、建設国債を惜しみなく発行して治水事業をはじめとしたインフラの整備に計画的に着手してもらいたいものです。

 さて、非常時のBCP(事業継続計画)は、天災に襲われるたびにそれなりに頭をひねる事案です。今回のように大型台風が来襲し、浸水被害にあった場合、心配になるのは停電・断水です。もっとも、おおもとの電力会社による電力供給が絶たれてしまうと中小企業にとってできることは限られています。現代社会では、電力供給が絶たれると事業の継続は相当程度お手上げの状況に陥ります。事業の形態にもよりますが、台風被害の場合、被害の比較的軽微な地域に住んでいる従業員が家庭で作業できる業務など、平時から整理しておくと良いのかもしれません。また、事業所社屋の電源設備や配電盤、給水設備などの状況、どの程度の浸水で使えなくなるのか、この機会に確認しておくことをお勧めいたします。

 さて、事業継続が不能になったときに、休業手当の支払いの有無が問題になってきます。労働基準法26条は「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中その労働者に、その平均賃金の」6割以上を支払わなければならないと定めています。ただし、不可抗力によって休業する場合には休業手当の支払い義務は免除されます。天変地異によって引き起こされた休業などは、まさに不可抗力によるものですから、使用者に休業手当の支払い義務は生じません。行政は、激甚災害法などによって雇用保険を柔軟に適用するなどして労働者の救済を図っているようです。

 停電による休業の場合に微妙な問題が生じたのが3.11東日本大震災のときでした。計画停電によって業務ができなくなり、休業とした場合の労働基準法26条休業手当の適用について、厚労省労働基準局通達が出されています。昭和26年10月11日の局長通達の内容を再確認したもので、結論としては、計画停電による休業について「原則として使用者の責めに帰すべき事由による休業には該当しない」と明確に述べています。

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