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働き方改革推進法案の内容を復習

 厚生労働省の労働政策審議会は、9月15日に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案(働き方改革推進法案)」の要綱をおおむね妥当として答申しておりました。この法律案は、労働基準法、パートタイム労働法、労働契約法、労働者派遣法、労働安全衛生法、雇用対策法など8本の改正および継続審議となっていた「労働基準法等の一部を改正する法律案」の内容も加えて一本化したものです。本法律案は、先月安倍総理が臨時国会の冒頭で衆議院の解散を決断したことで、国会審議がひとまず先送りされた形になっていました。10.22衆院選挙の結果が与党圧勝となったのをうけて、今後国会での審議が予想される働き方改革推進法案の柱となっている内容を復習しておきたいと思います。


1.高度プロフェッショナルと時間外労働

 労働基準法関連では、罰則付きの時間外労働の上限を定めることが盛り込まれるなど時間外労働の上限に関して、これまでよりも厳しい規制をかけることになっています。一方、「企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大」や「高度プロフェッショナル制度(いわゆる「ホワイトカラーエグゼンプション」)の創設」などの時間外労働の上限規制の例外として制度も加えられることになっています。ただし、両制度が時間外労働の上限規制をすり抜ける道具として使われることがないように次のような修正が付け加えられました。

(1)企画業務型裁量労働制
 対象は、企画、立案、調査および分析を主として行う業務等とし、営業職全般とはしないこと、少なくとも3年間の勤続を必要とする業務などを明示した。

(2)高度プロフェッショナル制度
 対象労働者に対し、年104日以上かつ4週間を通じて4日以上の休日付与を義務付ける。
 対象労働者に講ずる選択的措置に次の2つを追加する。
 ①年1回以上継続した2週間の休日付与
 ②労働者の健康保持を考慮した健康診断の実施

 また、時間外労働の上限規制の適用除外になる労働者に関して、労働安全衛生法を改正して、時間外労働時間(高度プロフェッショナル制度の健康管理時間)が月100時間を超えた場合、医師の面接指導の実施を事業主に義務付けることになっています。


2.同一労働同一賃金

 同一労働同一賃金に関しては、パートタイム労働法の対象に有期雇用の労働者を加え、これまでは有期雇用労働者に適用されなかった均等待遇などすべての規定を適用することとしています。また、事業主に正社員との待遇差に関する説明義務を課すこととし、法律の名称を「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に変更する予定です。一方で、労働契約法の第20条「期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止」は削除されます。

 派遣労働者に関しては、派遣先の労働者との均等・均衡待遇を基本としつつ、派遣元において平均以上の賃金水準や教育訓練の実施など一定水準を満たす労使協定を締結していれば、均等・均衡待遇の適用を除外する仕組みにするとなっています。労使協定を締結しない場合には、受入れ先の事業主に比較対象となる労働者の待遇等の情報を派遣先に提供する義務を課し、それを労働者派遣契約締結の要件とするなどの改正が予定されています。

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