HISを違法残業の疑いで書類送検

 政府の働き方改革実現会議の初会合が開催されたのが、昨年9月27日のことでした。政府が働き方改革の方針を明確に打ち出したのを受けて、今年は働き方改革の元年ともいえる年になりました。大企業の労働基準法違反を伝える記事も昨今目につきます。初会合の席で有識者議員から議論されるべき課題として提案された9項目の第3番目、「長時間労働の是正」については、労働者の疾病を引き起こしたり、自殺に至る場合も報告されるなど、喫緊の課題といえます。一方で、欧米社会などで歴史的に普通に見られたような奴隷制度が存在しなかった我が国では、労働を尊いものとする伝統があり、まだまだ仕事が好きだから長時間労働をしているという風潮や氣質も残っていて問題はなかなか複雑です。絶え間ない業務の改善と必要な設備投資をすることで、業務の効率化を図ってゆくことが解決策の一つではないかと嘯くだけならば簡単なことなのですが...。

 6月14日の日経電子版によれば、東京労働局は大手旅行業のHISとその労務管理を行っていた幹部を2人の社員に労使協定の上限を超える時間外労働をさせていたとして書類送検したとのことです。 送検容疑は40代の女性社員に2015年8~9月、20代の女性社員には同年6~7月に労使協定の上限を超える違法な時間外労働をさせた疑いです。40代の女性の時間外労働は最長で1月あたり109時間30分、東京労働局は昨年3月に任意で立ち入り調査を行い、同年7月に強制捜査に切り替えて労務管理に関する資料を分析してきました。

 また、HISは2010~14年度の5年間に違法な時間外労働で合計10回以上の是正勧告を労働基準監督署から受けており、1つの事業所で10人以上の社員が100時間を超える時間外労働に従事していた事案もあったようです。

 旅行会社というのはどうも労働集約的体質の業界のようで、しかも夏休みなど季節的に繁忙期がやってくることが容易に想像できます。大手のHISといえども、1月100時間を超える残業が常態化して、労働局から監視対象になっていたようです。

20170511_高知旅行@往路

コメント

非公開コメント

トラックバック

http://yokoteoffice.blog130.fc2.com/tb.php/534-e95b63ce