TPPは批准せず生産年齢人口減は設備投資で補え

 今日は、文化の日ですが、この日を「明治の日」に改めるべきだという趣旨で64万人の署名が集まっているそうです。11月3日が祝日になっている由来は、もちろん明治天皇の誕生日です。戦前の明治節が、敗戦後占領軍の意向で文化の日に改変させられたといわれています。

 昨日の文化放送「おはよう寺ちゃん」で水曜日担当の解説者がTPPの国会批准及び生産年齢人口の減少に伴う人手不足について、かねてからの持論を展開されておられました。TPPの批准は、米国大統領選挙直前の今になって急ぐ必要はないというのが常識的な考え方だと誰もがそう思わざるを得ないところなのですが、安倍政権が批准を急いでいるのはなぜなのか、凡人には理解不能です。そもそもTPPは、今夏英国が離脱を決めた欧州連合などと血脈を同じくするものであり、国家主権の重要な部分を放棄して差し出すことにつながります。つまり、人、物・サーヴィス、金の国家間の行き来を自由化することで、何か不都合な事態が生じたとします。それを国内法で規制しようとしても国家間の取り決めであるTPPが優先されて、規制ができなくなる場面がこれまでより飛躍的に増えることが想定される、つまり、国家主権の問題というのが解説者である三橋氏の主張です。敗戦により国家主権がなかった時期に祝日の名称さえ外国によって改変させられましたが、グローバル化が進んだ世界では国家間の取り決めによって自ら主権の一部を差し出してしまうことになるのではないか、その結果、国が国民の生命、健康、財産を守るための規制を自由に施行することが妨げられることになりはしないか、これが、TPP反対を唱える保守派から出されている本質的な問いかけです。

 さらに、解説者は、先進国の中で我が国の9月の完全失業率3.0%まで低下し、有効求人倍率が1.38倍とバブル期並みの優れた雇用情勢を示していることの要因が、近年総人口に占める生産年齢人口が約60%にまで低下したことに伴う人手不足によってもたらされていると結論付けます。人手不足を解消するためには、生産性の向上が絶対に必要で、そのために経営者が設備投資をはじめとする投資を積極的に行い、その結果、経済成長、実質賃金の増加、消費増がもたらされるということを三橋氏は明快に解説されています。社労士的な観点からすると、今後若年労働力の人手不足傾向は相当期間続くことが明らかで、「採用及び採用した社員の育成」が経営者にとって最重要課題の一つになってくると思われます。

 しかし、TPPがむやみに外国人労働者の流入のための規制緩和を促すようならば、経営者は設備投資による生産性向上ではなく、安価な外国人労働者を雇用するという選択肢の誘惑にかられることになりはしないか、という懸念が自然と湧いてきます。この意味でも、TPP、とりわけ外国人労働者や移民を促す人の流れの自由化は、日本国と日本国民にとって百害あって一利なしと言っても言い過ぎではないのです。

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