緊急時事業継続計画(BCP)について2

1.どういう事態が緊急時か

 それでは、緊急事態としてどのような事態が起こった場合を想定するか、おおよそ次のような事態が想定されます。

(1)大地震、大規模風水害
(2)火災
(3)重大な感染症の蔓延
(4)テロなどによる建物及びシステムの破壊
(5)誤操作によるシステム破壊
(6)サイバー攻撃によるシステム破壊又は改ざん


2.緊急事態は何を引き起こすのか

 様々な緊急事態が想定されますが、畢竟緊急時にはどういう事態が引き起こされると想定されるから業務が継続できなくなるのか、「結果事象アプローチ」という手法で洗い出してみることが効果的です。すると、大雑把ですが、次の3点くらいに集約されてきます。

(A)従業員が出社できないことによる人手不足の問題
1-(1)、(2)、(3)

(B)事業所、事務所が物理的に使えない問題
1-(1)、(2)、(4)

(C)情報システムが使用できない問題
1-(1)、(2)、(4)、(5)、(6)

 つまり、「人、物、情報」です。加えて、銀行システムが麻痺するような大規模災害の場合、資金繰りのことも十分に配慮して備えておかなければなりません。


3.では、どういう対策が有効か

(A)安否確認システムの確立と最低限の人材確保

 まず、(A)人手の確保の問題です。しかし、その前提として、大規模災害の場合などには、全従業員の安否確認ができなければ話になりません。数日間電力インフラが使えなくなったり、電話が使えなくなることを想定して如何に迅速に安否確認を行うか、平時から準備し、できれば訓練を実施しておくことが望まれます。その上で、必ず出社する幹部社員及び緊急時の業務継続にどうしても必要な社員をあらかじめ選抜して、これらの人員を緊急時にどのようにして出社させるか、また、就業中に緊急事態が勃発したときには、帰宅するのか、社内泊とするのかなど具体的に検討しておく必要があります。

 また、緊急時の決定権者は、通常社長でよいと思われますが、社長が不在の場合、誰がその任に当たるのか、少なくとも3番目くらいまでは決めておき、平時からBCPの最高責任者としての自覚を持っていただくことが望まれます。

(B)代替手段による運用、バックアップ事務所の準備及び移転

 大規模災害を想定すると、バックアップ事務所があるのが理想的です。しかし、費用と効果の関係で中小企業ではなかなか難しいかと思われます。通信インフラが回復していれば、自宅のパソコンや電話を使って最低限の仕事がこなせるように平時に話し合っておくことが必要かもしれません。事業所社屋の火災のような局所的な災害の場合、早急に代替事務所を見つけて移転することは、困難なことではないと思われます。

(C)バックアップシステムへの切り替え

 社内で利用している情報システムを洗い出して、バックアップできるのか、どういう状況になっているのかなど、再確認する必要があります。50人を超える会社の場合、社内で利用しているシステムを俯瞰でき、細かいところまで分かっている技術系の社員が最低1人は必要かと思われます。もちろん、この社員は緊急時に出社する人員となります。

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