障害年金新判定指針の影響

 共同通信社によれば、国の障害年金の支給・不支給判定に大きな地域差があるのを是正するため、厚生労働省が来年から導入予定の新しい判定指針について、全国の精神科医でつくる団体が「障害基礎年金を受け取っている精神・知的・発達障害者のうち、1割に当たる約7万9千人が支給停止や支給減額になる恐れがある」との推計を12日までにまとめたとのことです。ここで取り上げられている指針とは、「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン」(案)のことで、東京都社労士会が発行する会報の10月号に3頁で簡単にまとめられています。そこから抜粋すると、障害等級の判定は、ガイドライン案で定める「障害等級の目安」及び「総合評価の際に考慮すべき要素」に基づき行うこととされています。

 「障害等級の目安」は、「日常生活能力の程度」として、請求者が日常生活全般においてどの程度の援助を要するのかを5段階で評価したものです。
(1)精神障害(知的障害)を認めるが、社会生活は普通にできる。
(2)精神障害(知的障害)を認め、家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には援助が必要。
(3)精神障害(知的障害)を認め、家庭内での単純な日常生活はできるが、時に応じて援助が必要。
(4)精神障害(知的障害)を認め、日常生活における身の回りのことも、多くの援助が必要。
(5)精神障害(知的障害)を認め、日常生活における身の回りのこともほとんどできないため、常時の援助が必要。

 また、「日常生活能力の判定」は、日常生活を7つの場面ごとにどの程度の援助が必要かを4段階で評価したものを平均して算出されます。
(1)できる。
(2)おおむねできるが時には助言や指導が必要。
(3)助言や指導があればできる。
(4)助言や指導をしてもできない。

=== 共同通信社 平成27年12月12日 ===

 日本精神神経学会など7団体でつくる「精神科七者懇談会」で、同会は「年金を受給できなくなると障害者は大きく動揺し、症状の悪化や意欲の低下につながる」と指摘。厚労省に柔軟な対応を申し入れた。

 障害年金では、日本年金機構の判定にばらつきがあるため、不支給とされる人の割合に都道府県間で最大約6倍の差がある。これを受け厚労省は、最重度の1級から3級まである等級を判定する際の指針を作成。精神障害者らの日常生活能力を数値化し、等級と数値の対応表を判定の目安としてつくった。2009年時点で障害基礎年金を受け取る精神障害者らは約79万人おり、団体側は対応表に当てはめた場合、等級が下がる人が何人出るかを推計。その結果、1級の受給者約5万6千人が2級への変更が予想され、支給が減額される。2級の約2万3千人は3級となる可能性が高い。障害基礎年金は3級では対象外のため支給停止となる。

=== 転載 終わり ===

 なお、厚生労働省は、この指針についてのパブリックコメントを募集していて、東京都社会保険労務士会自主研究会 障害年金実践研究会から次のような意見が公開されておりました。
「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」(案)に対する意見_8月26日

201509_日本丸_SBSH0090

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