裁量労働制対象拡大へ_労働基準法改正案

 「労働時間から労働の中身や成果へ」という方向性が明確になっている昨今の労働基準法改正の動きです。それでも、いきなりいわゆる「残業代ゼロ制度」に行き着くということではなくて、今ある裁量労働制を改正して使いやすくして行く方が優先されるべきだというのが、浅草社労士の管見でした。本日(4月2日)の日本経済新聞紙は、労働基準法改正案に関する記事で、政府が裁量労働制の対象拡大についても改正案の中に盛込み、4月3日に閣議決定される予定であると伝えています。

=== 日本経済新聞電子版 4月2日 ===

 厚生労働省は働く時間を社員が柔軟に決められる裁量労働制の対象を広げる。一定の専門知識を持つ法人向け提案営業職にも適用する。金融機関やIT(情報技術)企業などで活用が進む見通しで、新たな対象者は数万人規模にのぼりそうだ。導入の手続きも簡単にする。多様な働き方を認め、効率的に仕事ができるようにする。政府が3日に閣議決定する労働基準法改正案に盛り込む。今国会で成立すれば2016年4月に施行する。

 裁量労働制はあらかじめ決めた時間だけ働いたとみなす制度。ただ深夜や休日に働くと手当がつく点で、同じ法案に盛り込まれた「脱時間給」制度(ホワイトカラー・エグゼンプション)とは異なる。今の裁量労働制の対象者は専門型で約50万人。デザイナーやコピーライター、研究職、弁護士、大学教授など専門的な技術や知識が求められる職種が対象だ。2000年に解禁された企画型の裁量労働制は約10万人。企画や調査、分析といったアイデア勝負の事務職が対象だ。企画型は専門型に比べて普及が遅れているため、見直すことにした。

 第1に対象を広げる。一定の専門知識を持って顧客の経営課題の解決につながる提案をする営業職を新たな対象に加える。具体的には、高度な金融技術を使って企業の資金調達を支援する銀行員や、顧客の事業に対して複雑な保険商品を組み合わせてすすめる損害保険会社の社員、顧客企業に合った基幹システムを提案する営業担当者などを想定している。企業年金の制度を指南する生命保険会社の担当者なども対象になりそうだ。

 企業からは「法案が成立すれば適用するかどうか検討したい」(三井住友海上火災保険)、「協調融資や大型事業向け融資の担当者などが適用候補になる」(大手銀行)といった声があがる。裁量労働制を既に導入しているSCSKの古森明常務執行役員は「法人向けの提案営業が対象になれば、さらに500人弱を対象にできる可能性がある」と話す。

 厚労省は法案の成立後に指針を見直して、具体的な職種を例示する。既存の顧客を定期訪問する「ルートセールス」や店頭販売など一般的な営業職は対象に含めないことも明記する。裁量が乏しい営業職も対象にすると、働き過ぎを招く可能性があるためだ。産業界には営業職にも裁量労働制を導入すべきだとの声が根強い。現在は外回りの人向けの「事業場外みなし労働時間制」を適用する企業も多いが、外回りはみなし時間、内勤は実際に働いた時間で計算するため、労働時間の管理が煩雑になる。

 第2に手続きを簡単にする。これまで企画型の裁量労働制を導入するには、オフィスや工場ごとに労使が合意する必要があった。これからは本社で合意すれば、全国の事業所で適用できるようにする。

(下線は、浅草社労士)

=== 引用 終わり ===

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