国民年金保険料、納付期間を延長

 昨日、10月2日の日経紙電子版に、現在20歳から60歳までの期間、原則として我が国に住所を有する全ての人に強制加入義務が課されている国民年金について、強制加入期間が65歳まで延長されるという記事が掲載されておりました。

=== 日本経済新聞電子版 平成26年10月2日 ===

 厚生労働省の審議会は1日、国民年金の保険料の納付期間を40年から45年に延ばす改革案を大筋で了承した。将来の受取額を増やすほか、年金の支え手を増やして制度を安定させる狙いだ。年金制度の健康診断にあたる財政検証を受けた見直しの一環だ。年末までに他のメニューも議論して、来年の通常国会で法改正を目指す。今の国民年金は20歳から60歳まで保険料を納め、65歳から月約6万4000円を受け取る。納付期間を65歳まで延ばせば、毎月8000円ほど多く受け取れる。

 厚労省が6月にまとめた財政検証では、経済が低迷すれば将来の年金の受給額が現役世代の半分にも届かないことがわかった。厚労省は年金の持続性を高めるために、保険料の納付延長や、毎年の受給額の抑制、パート社員の厚生年金加入の拡大といった改革メニューを示していた。
(下線は浅草社労士)

=== 転載 終わり ===

 記事の中にある、「納付期間を65歳まで延ばせば、毎月8000円ほど多く受取れる。」というのは、次のような意味です。

(1)1月分の納付がいくらの年金額に相当するかは次の計算で簡単に求めることができます。 
772800円(平成26年度) ÷ 480月 = 1610円

(2)1610円 × 60月(60歳から65歳到達までの月数) = 96600円(年金見込み増加額)
96600 ÷ 12 = 8050円(月額)

 厚生年金等の被用者年金に加入せず、国民年金のみ、すなわち1階部分だけの被保険者期間しか持たないときは、元々基礎年金のみの受給です。今年度の年金額でみると、40年間にわたって全額保険料納付していても772800円であり、この金額を前提に見込み増加額を試算すると96600円になるというわけです。

 この措置は、自営業者などにとっては新たな負担増になることは自明のことです。企業等で働く者にとっては、65歳までの再雇用制度が定着しつつある昨今、厚生年金加入期間が少なくとも65歳までは継続されるようになっていますから、実態的な影響はほとんどないといってもよいでしょう。問題は、第3号被保険者で、本人は保険料を負担することなく、厚生年金制度が全体でこの期間の新たな保険料負担増を支えて行くことになるのでしょうか。公的年金制度をいじればいじるほど、第3号被保険者制度の新たな矛盾が生み出されていくように思えてなりません。

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