企業年金の資産運用状況に変化?

 昨日、内閣府は4-6月期のGDP速報値を発表しました。結果は、1-3月期より1.7%減、2四半期ぶりのマイナス成長でした。年率換算した場合の数値は、-6.8%という惨憺たる数字です。原因は、全体の約6割を占める個人消費が5.0%減と前期から急減したことからみても、間違いなく消費税増税です。その他、設備投資は2.5%減、公共投資は0.5%減、外需の寄与度は輸入の減少が輸出の減少を大きく上回ったことで1.1%増となった模様です(4-6月GDPマイナス6.8%、駆け込み反動-予想やや上回る)。

 このような景気の落込みを予測していたかのように、企業年金は、国内株の売却を加速させていたという記事が13日の日本経済新聞電子版に掲載されておりました。記事も指摘するように、これから国内株式の運用比率を高めようとしている公的年金及びGPIFとは全く逆の動きとして注目されます。記事の要点は以下の通りです。

1.企業年金連合会が主な企業年金の3月末実績をまとめたところによると、企業年金のうち将来の支給額を約束している確定給付企業年金と厚生年金基金の合計資産規模は2014年3月末で73兆円でした。

2.これらの企業年金は、2014年3月末の国内株式に運用資産の14.9%を投資していました。この数値は、前年同期に比べ0.9ポイント減少していす。株価上昇で評価額は高まったものの、売却のペースがそれを上回った模様です。

3.企業年金資産に占める国内株式の運用比率が減るのは4年連続で、直近のピークだった2006年3月末の30.8%から半減していることがわかります。株価変動の影響を除いて考えれば、比率が1%下がるとおよそ7000億円の資金が株式市場から流出することを意味しています。一方、国内債券の割合は2014年3月末に27.6%と、同期間に6.7ポイント上昇しています。

4.企業年金が株式を減らしているのは、バブル崩壊後の株価下落が運用の足を引っ張ってきたことがあげられます。確定給付企業年金では、運用利回りが加入者に約束した水準(予定利率)に届かなければ、企業に差額を穴埋めする義務が生じるため、企業は将来の年金原資不足による追加負担に神経質にならざるをえず、このような運用行動になったと分析されます。

 確定給付年金を運営する企業年金の運用行動は、どうやら目先の景気動向ではなく、より長期的な視点及び企業年金の特性によるものだったとの分析です。とはいえ、公的年金の運用とは実に対照的な運用方針について、今後どちらが正解となるのか、興味を持って追ってゆきたい問題です。

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