障害年金の初診日認定

 国が管掌する公的年金の支給原因は、老齢だけでなく、障害年金というものもあるということがかなり認知されるようになって来ていると感じます。その障害年金ですが、支給要件として(1)初診日における被保険者等要件、(2)障害認定日における障害の程度要件、(3)保険料納付要件の3つ全てを満たす必要があります。そこで、(1)の初診日における被保険者等要件ですが、そもそも初診日がいつであったのかが特定されなければなりません。ところが、進行性の病氣などの場合、この初診日の認定が既にカルテが消失してしまっていることなどにより、困難となることがあります。社会保険審査官及び社会保険審査会に対する不服審査請求の案件は、障害年金関係が圧倒的多数を占めるのが現状のようです。その原因の一つは、この辺りにあるのかもしれません。

 8月1日の日本経済新聞電子版は、初診日認定を巡って争われた事案の地裁判決の内容を報じていました。27年前の初診日が確認できないことを理由に、障害厚生年金の申請を退けられたのは不当だと訴えた訴訟で、大阪地裁(田中健治裁判長)は31日、女性の請求を認め、国に支給を命じる判決を下しています。一審判決ではありますが、今後の障害年金の支給要件に関する実務に大きな影響を及ぼす可能性があると考えられます。

===  日本経済新聞電子版 ===

 診断書なくても障害年金 初診日認定巡り大阪地裁判決

 進行性の難病で視覚障害がある兵庫県の60代女性が、27年前の初診日が確認できないことを理由に、障害厚生年金の申請を退けられたのは不当だと訴えた訴訟で、大阪地裁(田中健治裁判長)は31日、女性の請求を認め、国に支給を命じた。

 障害厚生年金は厚生年金加入中に障害に関する初診があることが受給条件。女性は視野が徐々に狭くなる難病を抱え、ほぼ視力を失った2009年11月に年金支給を申請したが、国は診断書など初診日を確かめる客観的な記録がないことを理由に却下した。

 判決は、初診日の認定には「客観性の高い資料があることが望ましいが、本人や第三者の陳述書であっても認定資料から排斥すべきでない」と指摘。女性の知人の証言などから初診日を推認できると判断し、09年12月以降の障害厚生年金の支給を命じた。

 女性は厚生年金に加入していた1987年1月ごろが初診日だと主張していた。当時のカルテは保存期限が過ぎているため現存せず、客観的な記録がないとした上で、「87年1月当時、女性から病院での検査結果を聞いた」とする知人の証言などから、実際に受診していたと訴えた。

=== 転載終わり ===

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