「経済産業省助成金」概要講座(中企団 定期研修会)

中小企業福祉事業団が幹事社労士のために開催している定期研修会に行ってきました。研修題目は、「経済産業省助成金」概要まるわかりということで、約2時間余り新知識を仕入れてきました。講師は、台東区で経営コンサルタントをしておられる、中小企業診断士の小黒光司先生でした。


1.経済産業省関連の助成金の基本

中小企業雇用安定助成金を始め厚生労働省管轄の助成金は「雇用確保」に焦点を当てているのに対し、経済産業省関連の助成金は「産業振興」を目的としたものです。また、予算の規模が厚生労働省に比べ圧倒的に少ないため、給付要件を満たせば、ほぼ確実に受給できる厚生労働省の助成金とは、性格を異にするということです。このような状況から、実際に助成金を受給している企業の多くは、助成金を受けるために特別なことを行っているわけではなく、毎年の事業計画で研究開発費を計上し、実際に研究開発を行っている企業などであるために、自然体で助成金を受給する要件を満たししており、その旨を記した申請書を提出することによって、助成金を受け取ることができるということのようです。

経済産業省関連の助成金は、同省が直接に行うものの他、中小企業基盤整備機構、中小企業団体中央会及び都道府県等地方行政機関を通して募集しているものがあります。その中でも汎用性の高い助成金として講師が挙げていたものが新事業活動促進法に基づく「中小企業経営革新計画」の認定を受け、新連携支援事業の助成金を得ることでした。


2.「中小企業経営革新計画」の認定

新事業活動促進法(「中小企業の新たな事業活動に関する法律」)は、平成17年に従来の「中小企業経営革新支援法」、「新事業創出促進法」及び「中小企業創造法」の3つの法律を統合して制定されたものです。この法律に基づき「中小企業経営革新計画」認定事業が規定され、この認定を受けた中小企業は、経済産業省関連の助成金が受けやすくなることの他、金融機関からの融資を受ける際や営業の際の信用という点で有利になると言われています。

認定を受けるための計画書の提出先は各都道府県の担当部署で、認定を受けるための要点は次の通りです。

(1)経営革新計画に次のいずれかを含んでいること
 ①新商品の開発又は生産
 ②新役務の開発又は提供
 ③商品の新たな生産又は販売方法の導入
 ④役務の新たな提供の方式の導入

③の商品の新たな販売方法の導入というのは、例えばインターネット通販を始めることなどを指しています。また、役務というのは今時使わない言葉ですが、サーヴィスのことと思われます。

(2)経営革新計画に次の数値目標が明示されること
 ①付加価値の向上
 ここで言う付加価値とは企業全体又は従業員一人当たりの人件費+営業利益+減価償却費と定義付けられています。
 
 3年計画:9%以上の付加価値の伸び率
 4年計画:12%以上の付加価値の伸び率
 5年計画:15%以上の付加価値の伸び率

 ②経常利益の向上

 3年計画:3%以上の経常利益の伸び
 4年計画:4%以上の経常利益の伸び
 5年計画:5%以上の経常利益の伸び

http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/shoko/keiei/kakushin/1gaiyo.htm



3.セーフティーネット特別融資5号

中小企業の資金繰り支援に間しては、昨年暮に制定された「金融円滑化法」が効果を発揮し、金融機関の窓口対応が改善してきているとのことです。

セーフティーネット融資は、中小企業が外部要因の変化によって厳しい経営となった場合に、緊急融資を行い倒産を防ぐことを目的にした制度です。中でもセーフティーネット特別融資5号認定は、現在公的融資の中でも最も有利な条件(無担保で8千万円までの信用枠)で融資を受けることができます。申請窓口は、各市町村等の産業振興課などとなり、申請書類を提出した上で、審査を受けることになります。認定が受けられれば、認定書を銀行又は信用保証協会に持ち込んで信用枠を拡大することができるようになります。

申請条件は次の通りです。

(1)中小企業であること
(2)当制度の対象業種(現在ではほとんどの業種が該当する)
(3)直近3箇月の売上が、前年同期又は前々年同期より3%以上減少していること、または、営業利益若しくは売上総利益率が3%以上低下していること(例:売上総利益率30%の場合、30%×3%=0.9%売上総利益率が低下していれば該当する)

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