遺族補償年金の生計維持関係とは?

 以前、遺族基礎年金又は遺族厚生年金などに出てくる生計維持関係又は生計同一とはということで、記事を書きました(生計維持関係とはどういう関係_2013年4月15日

 ところで、労働者災害補償保険法(以下労災法という。)にも似たような制度で遺族補償年金が存在します。労災の遺族補償年金についても生計維持要件があり、確か教科書などでは「主として労働者の収入によって生計を維持されていたことを要せず、労働者の収入によって生計の一部を維持されていれば足りる。従って、いわゆる共働きの場合もこれに含まれる。」と説明されています。

 結論としては、狭義の社会保険における遺族基礎年金又は遺族厚生年金のような収入金額又は所得金額による要件はありません。例えば、住所を同じくして、互いに依存関係をもって共に生活している夫婦がいるとして、妻がパートで勤務中に労災事故で亡くなったというような場合、他の要件を満たしていれば、夫が1000万円を超える収入を得ていたとしても遺族補償年金が支給されることになります。ただし、夫の年齢要件について、労災法ではなく、地法公務員災害補償法の事件でしたが、昨年11月最高裁から違憲判決が出ています(遺族補償年金の男女差に違憲判決_2013年11月29日

 個人的な見解を述べるとすると、労災の場合には、遺族の生活補償という意味合いの他、勤務中に事故が起きたことに対する罰則的な意味合い、遺族に対するお見舞い(極端にいえば謝罪)的な意味合いが混入しており、機械的に遺族の収入等で切り捨てにできないものがあるということなのだろうなどと管見をめぐらしているところです。

201401_浅草墨堤

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