厚年基金問題及び第3号記録不整合問題への対処法案成立

 昨年の今頃は大きな社会問題になっていたAIJ事件、この事件をきっかけとして検討されてきた厚生年金基金制度の存続問題ですが、およそ1年間にわたる議論を経て、厚生年金基金制度の改革案が専業主婦らの年金切替え漏れへの対応などとともに盛り込まれた年金制度改革関連法(「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」_4月22日)が6月19日、参院本会議で自民、民主両党などの賛成多数で可決、成立しました。この法律では、厚生労働省が民主党政権下の2012年秋に打ち出した全基金を10年で全廃する基金全廃方針が撤回され、財政が健全とされる約1割の基金の存続が認められることになっています。


「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案の概要」

1.厚生年金基金について他の企業年金制度への移行を促進しつつ、特例的な解散制度の導入等を行う
(1)平成26年4月の施行日以後は厚生年金基金の新設は認めない。
(2)平成26年4月の施行日から5年間の時限措置として特例解散制度を見直し、分割納付における事業所間の連帯債務を外すなど、基金の解散時に国に納付する最低責任準備金の納付期限・納付方法の特例を設ける。
(3)平成26年4月の施行日から5年後以降は、代行資産保全の観点から設定した基準を満たさない基金については、厚生労働大臣が第三者委員会の意見を聴いて、解散命令を発動できる。
(4)上乗せ給付の受給権保全を支援するため、厚生年金基金から他の企業年金等への積立金の移行について特例を設ける。

2.国民年金について第3号被保険者に関する記録の不整合期間の保険料の納付を可能とする等の措置
 第3号被保険者の記録不整合問題 への対応に関して、保険料納付実績に応じて給付するという社会保険の原則に沿って対応するため、以下の措置を講ずる。
(1)年金受給者の生活の安定にも一定の配慮を行った上で、不整合記録に基づく年金額を正しい年金額に訂正
(2)不整合期間を「カラ期間」(年金額には反映しないが受給資格期間としてカウント)扱いとして、無年金となることを防止
(3)過去10年間の不整合期間の特例追納を可能とし、年金額を回復する機会を提供(3年間の時限措置)

(註)第3号被保険者の記録不整合問題とは、第2号被保険者の被扶養配偶者である第3号被保険者(専業主婦等)が、第2号被保険者の離職などにより、実態としては第1号被保険者となったにもかかわらず、必要な届出を行わなかったために、年金記録上は第3号被保険者のままとなっていて不整合が生じている問題。

コメント

非公開コメント

トラックバック

http://yokoteoffice.blog130.fc2.com/tb.php/312-969807e1