障害者雇用促進法における法定雇用率引上げ等

1.障害者雇用率制度

 障害者雇用促進法(「障害者の雇用の促進等に関する法律」)では、事業主に対して、その雇用する労働者に占める身体障害者及び知的障害者の割合が一定率(法定雇用率)以上になるよう義務づけています(精神障害者については雇用義務はありませんが、雇用した場合は身体障害者又は知的障害者を雇用したものとみなされます)。この法律では、法定雇用率は「労働者の総数に占める身体障害者及び知的障害者である労働者の総数の割合」を基準として設定し、少なくとも5年ごとにこの割合の推移を考慮して政令で定めるとしています。

 この法定雇用率が、平成25年4月1日から民間企業の場合で現行の1.8%から2.0%に引上げられます(「障害者の法定雇用率引上げ」)。これにより、現行の雇用率では従業員56人以上の全ての企業が最低1人の身体障害者又は知的障害者を雇用しなければならないとなっていたのが、改正後は従業員50人以上の全ての企業となります。

 50人×0.02=1人 (56人×0.018=1.008人)


2.障害者雇用納付金の取扱い

 障害者雇用納付金制度とは、法定雇用率を下回っている事業主(従業員200人超)から、法定雇用障害者数に不足する人数に応じて納付金を徴収し、それを財源に法定雇用率を上回っている事業主に対して障害者雇用調整金、報奨金、各種の助成金を支給する制度です。

 障害者を雇用するには、作業施設及び設備の改善や職場環境の整備など、経済的負担が伴います。この納付金制度は、障害者を多く雇用している事業主の経済的負担を軽減し、事業主間の負担の公平を図りつつ、障害者雇用の水準を高めることを目的としています。

 障害者雇用の企業担当者がおそれる社名公表 納付金は月5万円


3.精神障害者の雇用義務付けの動き

 また、法定雇用率引上げとは別に、精神障害者の雇用義務付けの動きが出てきています。大手紙の報道によれば、「厚生労働省の労働政策審議会の分科会は14日、障害者雇用促進法で精神障害者の雇用を義務付ける必要があるとする意見書をまとめた。これを受け、同省は改正法案を作成し、21日に開かれる分科会で議論する。分科会で合意が得られれば改正法案を今国会に提出し、5年後の2018年4月の施行を目指す。」(精神障害者「雇用義務化を」 厚労省審議会(日本経済新聞電子版))と伝えられています。

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