ギリシャの失業率

 今朝は「ギリシャ失業率、最悪の27.0%=上昇に歯止め掛からず-昨年11月」という報道が伝えられておりました。中でも衝撃的なのは、「15~24歳の若年失業率は61.7%と6割の大台を超える」というところです。労働人口全体の4人に1人が失業者で、ごく若年層に限ると2人に1人を優に上回る失業者数って、一体全体この国はどうやって国を運営しているのでしょうか? ギリシャ経済がEUの中に占める比率は名目GDPでせいぜい2%を下回るほどでしかありません。ギリシャ経済が上手く回っていなくてもEU全体に大した影響は本来ないはずなのですが、ギリシャ経済はEuroという壮大な社会実験が生来抱合していた本質的な問題点を象徴した存在になってしまっています。そのため、ギリシャ問題は、ギリシャと類似の経済破綻がEU圏の8.41%を占めるスペインや12.49%を占めるイタリアなどに飛び火した場合にEuro構想自体が崩壊してしまう恐怖を市場に想起させることになり、世界経済にとっての大きな火種が鎮火せずにくすぶり続けているような状況なのです。

 しかし、この状況で最大の利益を享受している国があります。それはEU圏最強の工業力、従って最大の供給力を有する国ドイツです。ドイツは自国の需要を満たして余りある製品を生産し、他国へ輸出して稼ぎまくっています。同国の輸出依存度(財の輸出÷名目GDP)は41.23%と日米英仏などと比較しても断トツに高く、輸出依存度で同国を上回るのはせいぜい韓国くらいです。ドイツは、Euro圏内での共通通貨制度を利用して比較的供給力の劣るギリシャなど南欧に位置する国々に輸出攻勢をかけて1人勝ち状態を続けています。さらに、南欧諸国の弱い経済に引張られる形でEuro安が続いたために、貿易黒字にもかかわらず通貨安の状態を享受して非Euro圏に対しても輸出競争力を発揮できることになっています。文字通り「ドイツの、ドイツによる、ドイツのためのEuro」なのです。

 とはいえ、「ドイツの、ドイツによる、ドイツのためのEuro」は、Euro圏全体を見渡せば、まさに砂上の楼閣のようなもので、ギリシャ問題1つ解決できないドイツからの「アベノミクスは通貨安誘導で危険」などという批判は全くいわれのない的外れなものというほかありません。一体どの面下げてそういう批判ができるのでしょうか、と問い質したい気持ちになります。また、アベノミクス批判の急先鋒といわれる新興国については、為替操作を日常的に繰り返すと常に米国政府から非難を浴びている国であり、ドイツ以上にお前にだけはいわれたくないはという気がしてならないのですが、今後の日本経済の先行きを左右するやもしれない週末のG20での議論はの成り行きは大いに注目されるべきでしょう。
「第4四半期のユーロ圏GDPは0.6%減、予想以上の落ち込み」(15日 Reuter)
「麻生財務相「日本再生は世界に好影響」 G20初日」(15日 日経)

墨田公園2005_梅3

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ギリシャ離脱の可能性

2015年1月 ドイツからの爆弾ニュース
ギリシャのEURO離脱を容認か?
http://www.afpbb.com/articles/-/3035591

2015年01月05日 18:44 from ヨコテ URL

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