イチロー選手移籍について思うこと

 昨日7月24日の朝に飛び込んできた「イチロー、Yankeesに移籍」の報道は、驚きをもって受け取られ、一日中その話題に話が尽きない様相でしたが、一夜明けた今日になると、冷めた目の裏事情に関する記事なども目に入るようになっています。「20代前半の選手が多いマリナーズで、来年以降、僕はいるべきではないのではないか。僕自身も環境を変えて刺激を求めたいという強い思いがあった。そうであるならばできるだけ早くチームを移るというのが僕の決断だった」という一見洗練された表現は、「マリナーズとの契約は今季限りで(来季居場所がなくなるかもしれない球団事情を察知して)、7月31日のトレード期限を前に、自ら進退を決する形となった」という意味に取れます。

 イチロー選手の大リーグにおける軌跡が偉大なものであることは、誰も否定できないものです。いまだに記憶に鮮明に残る大リーグ年間最多安打記録の更新や前回のWBCにおける決勝打などの活躍は、同じ日本人として誇らしく思えます。

 それらの功績を十分認めた上で、小生はイチロー選手について疑問を持っています。その一つが、天才打者イチローの言葉は分かりにくいということです。野球好きならば誰でも、1回や2回、イチロー選手のインタヴュー記事を読んだことがあると思います。小生は、言いたいことを敢えて分かりにくく、持って回ったような言い回しで表現しているように感じられて、この人は他人と意思疎通をするつもりで話をしているのだろうか、と言う印象を持っています。同じく何を言っているのかよく分からないような大選手がかつていましたが、その選手が持っていた愛嬌もイチロー選手には期待できません。普通、小難しいことを分かり易く話せる人が本当に頭の良い人だということですが、少なくとも意思の疎通ということに関しては、その逆を行っているような感じがします。

 野球選手の38歳というのは、さすがに衰えが顕在化してくる年齢なのだろうと想像します。この年代になってもなおチームに残留を求められる選手(もちろん一流選手に限られるのでしょうが)の資質とは、思うに、技術プラスアルファーの部分、すなわち、現場でチームを率いる指導力、若い選手の手本になるような人間力など「心」の部分でしょう。プロスポーツ選手にとって、大相撲でいう「心技体」の充実は、この順番で常に重要な成功の鍵です。個人単位の選手としてのイチローは、充実した「心技体」を維持してきたからこそ、偉大な成績と記録を残してこられたのです。しかしながら、所属チームのマリナーズがどうだったかというと、移籍の年の2001年シーズンは記録的な勝率で地区優勝を飾ってはいますが、その後は万年最下位か、せいぜいBクラスが定位置の弱小球団に甘んじていることは、誰もが知るところです。この事実からすると、イチロー選手の活躍がチームの活性化や成長にはほとんど役に立ってこなかったという言い分にも一理あるように思えてなりません。もちろん、偉大なイチローの後姿を見ても何も感じないどうしようもない選手ばかりの最低のチームがマリナーズで、イチロー選手はその中にあって孤軍奮闘してきたのだとの反論もありなのですが...。

 そういう反論があるにしても、イチロー選手については、選手としての入力(練習)と出力(試合での活躍)において十分な超一流の職人だったのですが、管理職としての出力(部下の教育及び指導力)が決定的に不足したベテラン選手と見られているのではないかと、その表現の分かりにくさから勘繰ってしまった次第です。今後の新天地ニューヨークでの大活躍と悲願のWシリーズ出場が果たせるよう祈るばかりです。

2012_@東京上野浅草周辺+084A

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