育児休業等終了時改定

 男性は、どうしても育児休業について他人事にになる傾向がありますが、その自戒を込めて基礎を復習します。女性からこんなことも知らないのと言われないように...。

 

1.育児休業等終了時改定とは

 被保険者が、育児・介護休業法による育児休業又は育児休業に準ずる制度による休業(以下、「育児休業等」といいます。)を終了した後、育児等を理由に報酬が低下した場合であっても随時改定の事由に該当しない場合には、次の定時決定までの間、被保険者が実際に受け取る報酬の額と標準報酬月額とが相当離れた額のままになります。この状況を回避するため、育児休業等を終了したときに被保険者の申出により事業主が「育児休業等終了時報酬月額変更届」を提出して、標準報酬月額を改定することができます。ただし、育児休業等を取得せずに復職した場合は、育児休業等終了時改定の対象にはなりません。

 

2.標準報酬月額の改定方法

 育児休業等を終了した日の翌日が属する月以降3か月間の報酬月額の平均額に基づき、4箇月目から標準報酬月額を改定します。報酬の支払基礎日数が17日以上ある月の報酬の平均額をもとに決定します。17日未満の月がある場合には、その月を除いて育児休業等終了時改定を行うことになります。ただし、3箇月間のいずれの月も支払基礎日数が17日未満の場合は、育児休業等終了時改定には該当しません。

 

3.届出及び改定通知

 事業主を経由して、「健康保険・厚生年金保険 育児休業等終了時報酬月額変更届」を年金事務所に届出します。健康保険組合加入事業所は健康保険組合に、厚生年金基金加入事業所は厚生年金基金にも届出を行います。

 育児休業等終了時改定を行ったときには、「健康保険・厚生年金保険 育児休業等終了時報酬月額改定通知書」が事業主宛てに送付されます。

 

4.随時改定との違い

   育児休業等終了時改定  随  時  改  定 
賃金の変動 固定的賃金の変動を伴わない場合でも可 固定的賃金に変動があることが必要
支払基礎日数 育児休業等終了日の翌日が属する月以降3箇月間のうち、報酬の支払基礎日数が17日未満の月を除いた月で改定 変動月以降継続した3箇月間のいずれの月も報酬の支払基礎日数が17日以上必要
従前の等級との差 従前の標準報酬月額と1等級の差であっても改定可 従前の標準報酬月額と2等級以上の差が生じた場合に改定
改訂月 育児休業等終了日の翌日が属する月から起算して4箇月目から改定 固定的賃金に変動を生じた月から起算して4箇月目から改定
届出方法 被保険者からの申出に基づき、事業主が届出る 随時改定に該当した場合、すみやかに事業主が届出る

 

5.育児休業「等」とは何か

 「1.育児休業等終了時改定とは」で定義しているように、法に基づく育児休業の他に育児休業に準ずる制度による休業を含めた概念として「育児休業等」といっています。具体的にはどういうことかというと、育児・介護休業法5条1項は、育児休業申出の要件として、労働者による1歳に満たない子の養育を上げ、同条3項で一定の条件下で1歳から1歳6箇月までの延長を認めていますが、つまりここまでが法に基づく育児休業ということです。

 ところで、会社によっては、福利厚生の一環としてさらに手厚い「育児休業に準ずる休業」を認めている場合があります。これについては、3歳未満の子の養育まで「育児休業等終了時改定」や「保険料免除」などの育児休業等の実施に伴う優遇措置を適用して差し支えないということになっています。

 ちなみに、期間の定めのある労働契約を締結しているパート従業員などの場合、次の2つの要件を両方とも満たす場合に限り、育児休業等を申し出ることができます。 (1)当該事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者で、 (2)その養育する子が1歳に達する日を超えて引き続き雇用されることが見込まれる者(当該子の一歳到達日から一年を経過する日までの間に、その労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことが明らかである者を除く)

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