人口減少は続く(2010年人口動態統計)

厚生労働省は1日、2010年の人口動態統計発表しました。それによれば、出生率は1.39人で昨年より若干の改善を見せましたが、一方で出生数から死亡数を引いた自然増減数は12万6千人の減少となり、4年連続で人口は減っています。

出生率が2人を割っている現状では、一旦減少に転じた人口減の傾向が長期にわたって止まらないのは自明であり、今後に予定されている「社会保障と税の一体改革」を論じる際にも見逃してはならない大前提になると思います。

ただし、我が国は依然として世界でも有数の国内市場を有し、外需依存度は思ったよりも高いものではありません。気を付けなければならないことは、「ここで、一気に外に打って出なければならない、なぜなら国内市場はじり貧なのだから」という短絡思考、もっと言えば、TPPなどの経済自由化協定を推進していこうという開国論議に人口減少を根拠にして容易に乗ってしまうことです。これによって、我が国は農業などを始めとする多様な産業を蚕食され多くのものを失います。これは、外国人労働者の大量流入と相俟って失業と賃金低下をもたらし、さらなるデフレを進行させてしまうことが火を見るよりも明らかだからです。

グローバリゼーション(Globalization)原理主義は、既に過去のものと見なければなりません。国境を容易に超える「人、物、金」がその元凶だったといえる「100年に一度の金融危機」を経て、グローバリゼーションがもたらした結果からどうやって自国の経済を守るのかというのが、今の世界各国の問題意識なのです。

===6月2日 日経新聞朝刊より引用===

厚生労働省が1日発表した人口動態統計によると、2010年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産むとされる子供の人数)は1.39だった。09年の出生率は1.37で、上昇は2年ぶり。30代後半の出産が押し上げに寄与した。一方で出生数から死亡数を引いた自然増減数はマイナス12万6千人となり、4年連続で人口は減少した。厚労省は今後も人口減が続くとみており、少子化対策が急がれる。

出生数は107万1306人で、09年より1271人増えた。出産した年齢別にみると、35歳未満の出産は減ったが、団塊ジュニア(1971~74年生まれ)世代を中心に30代後半の増加が目立った。09年は前年比でマイナスだった第2子、第3子以上が10年はプラスに転じ、子どもを2人以上持つ人が増えた。

一方、死亡数は09年より5万5201人増え、119万7066人と過去最高となった。死亡数の約3分の2は75歳以上の高齢者が占める。自然増減数はマイナス12万5760人となり、初めて10万人を超えた。厚労省は団塊ジュニアの出産が減ることを念頭に、「今後も自然増減数のマイナスは拡大する」とみている。

結婚の増加は出生数の増加につながるとされるが、婚姻数は前年より7521組少ない70万213組だった。平均初婚年齢は夫が30.5歳、妻が28.8歳で過去最高だった。結婚の減少、晩婚化、晩産化で、20代の出生数は4年連続で減った。

民主党政権は子ども手当で少子化対策に力を入れているが、人口減少に歯止めがかかったわけではない。人口を維持できる出生率は夫婦2人分より若干多い2.07とされ、現在の出生水準では長期にわたって人口が減ることが予想される。

=== 引用終わり ===

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