国民年金の被保険者

国民年金制度は、社会保険制度の考え方を根底に持つ制度ですので、保険者である国がいて、被保険者がいます。国民年金の被保険者は、強制加入被保険者及び任意加入被保険者に大別されます。今日、国民年金制度は、国民皆保険が原則ですので、強制加入被保険者が原則です。国民年金の話をしていると頻繁に出てくる第1号被保険者、第2号被保険者及び第3号被保険者と言うのは、強制加入被保険者の種類で、強制加入被保険者はこの3種類だけです。


1.第1号被保険者

いきなりこの定義にはかなり戸惑うのですが、第1号被保険者とは、「日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者で、第2号被保険者及び第3号被保険者のいずれにも該当しないもの(被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者を除く)」のことを指します。従って、この条件に該当する方は、原則として自動的に国民年金の第1号被保険者です(社会保障協定が適用される外国人の例外については別の機会にまとめてみることにします)。また、()内の条件に該当する「被用者年金各法に基づく老齢又は退職を支給事由とする年金その他の給付であって政令で定められたものを受け取ることができる者」は、もはや第1号被保険者ではないのであって、もしも被保険者に敢えてなろうという場合には、任意加入被保険者となるしかないことがわかります。


2.第2号被保険者

第2号被保険者とは、「被用者年金各法の被保険者、組合員又は加入者」のことです。ただし、65歳以上の者であって、老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付であって政令で定められたものを受け取ることができる者は、第2号被保険者から除かれます。つまり、65歳以上70歳未満の老齢基礎年金の受給権者は、厚生年金の被保険者であり、共済組合の組合員であることはできても、国民年金の第2号被保険者ではなくなるのです。

それでは、65歳以上70歳未満ですが、未だに老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を取得していない「被用者年金各法の被保険者、組合員又は加入者」はどうでしょうか、これらの方々は65歳以上70歳未満の老齢基礎年金の受給権者について述べたことから分かる通り、国民年金の第2号被保険者です。

次に、厚生年金保険の第4種被保険者は、第2号被保険者に当たるかということを考えてみます。第4種被保険者とはいえ、れっきとした被用者年金各法の被保険者であり、また、公務員などの特例継続組合員(註)は65歳以上でも第2号被保険者であることから、第2号被保険者であると考えてよいはずです。同様に、70歳以後になっても老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を取得していない者が、受給資格期間を満たすまで厚生年金保険に任意加入することができる高年齢任意加入被保険者についても、第2号被保険者になると考えられます。

(註)特例継続組合員
定年等で退職したものの退職共済年金を受けられない場合、昭和56年11月20日(定年法の公布の日)現在組合員であり、組合員期間が10年以上ある人が、定年等で退職し退職共済年金を受けるために必要な資格期間を満たせなかった場合で、退職後6か月以内に申し出ることなど一定の要件を満たしている場合、退職後も引き続き長期給付の適用を受ける組合員として加入できるとした制度。


3.第3号被保険者

第3号被保険者とは、「第2号被保険者の配偶者であって、主として第2号被保険者の収入により生計を維持するもの(第2号被保険者である者を除く。以下「被扶養配偶者という)のうち20歳以上60歳未満のもの」を指します。この定義から言えることは、第3号被保険者に当たるか否かの分かれ目が、配偶者が国民年金の第2号被保険者に当たるか否かにあるということです。

つまり、極端な例を敢えて挙げれば、配偶者が個人事業主で自営業を営んでいたとしても第4種被保険者であれば、本人は60歳になるまで生計維持要件を満たしていることを条件に、第3号被保険者となります。また、配偶者が70歳以上の被用者であったとしても、高年齢任意加入被保険者に該当する場合には、本人は要件を満たしている限り、第3号被保険者です。


4.任意加入被保険者

以下の条件を満たす者で、強制加入被保険者の要件を満たさない者が、厚生労働大臣への申出により被保険者になることができる任意加入被保険者です。

(1)日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者
(2)日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者
(3)日本国籍を有する者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者

この他に昭和40年4月1日以前生まれについては、老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職をその支給事由とする年金たる給付であって政令で定める給付の受給権を有しない場合に限り、以下の要件及び厚生労働大臣への申出により、任意加入被保険者となる特例任意加入被保険者制度があります。

(1)日本国内に住所を有する65歳以上70歳未満の者
(2)日本国籍を有する者であって、日本国内に住所を有しない65歳以上70歳未満の者

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