国民年金第3号被保険者の未納問題_3

件の国民年金第3号被保険者の問題について、3月8日に総務省年金業務監視委員会から総務大臣に対して意見書が提出され、これを受けて、総務相から厚生労働大臣に対して意見が表明されました。厚労相は、厚労省年金記録回復委員会の意見を聴き、その助言を受けた上で総務相との協議を行いました。この結果、厚労省は、本件の改善策は法律の制定によって行うこととし、その方向性と問題点を以下のようにまとめ発表しました。同時に本件に関して、厚労相の監督責任、事務局の業務遂行に関して不適切な点があったことの責任を認めて、関係者を処分することを決めました。


1.運用3号通知の留保の解除及び廃止

2011年1月1日(2010年12月15日以降受付)から2月24日までの間にいわゆる運用3号通知に基づいて裁定された者については、3月随時払以降、既裁定額が支給されます。ただし、本件抜本改善策が1月1日に遡及して実施されることとなる場合には、再裁定額と既裁定額との差額を調整することが検討されます。

今後の新規裁定(2月24日の段階で裁定されていなかった受付分を含む)については、運用3号通知の廃止後、運用3号通知が発出される以前の本来の取り扱いにより裁定されます。つまり、運用3号とされていた期間は、国民年金第1号被保険者として扱われるということです。


2.被保険者(20歳~59歳)である人の場合

(1)受給期間の特例創設

今回いわゆる運用3号措置で3号とされた期間は、25年の年金受給資格期間に含めて算定する特例期間とすることが検討されることになります。25年の受給資格期間の算定には含めるが、年金額の計算には用いられない合算対象期間(「カラ期間」)というわけです。

(2)カラ期間となった期間への特例追納の実施

被保険者は、3号から1号に訂正し、訂正の時点で時効により保険料を納められなくなった全期間にわたって、保険料を追納することができるようにする特例措置の導入が検討されることになります。

(3)特例が実施された場合の論点

特例追納が決まったときに分割納付等を認めるか、その場合納付の期間及び方法をどうするか、追納保険料の水準をどうするかといった問題が検討されなければなりません。


3.既裁定で受給者(60歳以上)となっている人の場合

(1)受給資格期間の特例創設(「カラ期間」の導入)、その期間への特例追納の実施の検討は、2.の場合と同様となります。過去に記録を訂正していた期間も特例カラ期間及び特例追納の対象に含まれます。

(2)特例が実施された場合の論点

過去に支払われた年金について返還を求めるのか、将来の年金額を減額するのかといった問題が検討されなければなりません。

また、現に年金を受給されている人の年金を減額することの法制上の問題及び既裁定された年金額を基礎に老後の生活設計をされている高齢者の生活の安定確保の問題も検討されねばなりません。この他、不整合を見つけられる者とどうしても見つけられない者が存在する中で、見つけられた者だけが不利益変更を受けるという新たな不公平の問題の発生が想定されています。


4.3年間の時限措置とすることの検討

今回の特例措置を受けるための申出をすることができる期間は、法改正施行後3年間に限るものとすることが検討されるとしています。

第3号被保険者の記録不整合問題への対応について

コメント

2015/02/01 日経記事

 厚生労働省は2月から、主婦が納め忘れた年金保険料の追納を受け付ける。夫の退職などで保険料を払う義務が生まれていたのに払っていなかった人が対象。4月から2018年3月まで過去10年分の保険料を納められるようになる。納付分は受け取る年金額に反映するため、無年金や低年金の人が減る。

 主婦の年金未納問題は10年ごろに大量に発覚した。夫が会社員の専業主婦は国民年金の第3号被保険者となり、保険料を納めなくても年金をもらえる。ただ夫が脱サラしたり、離婚したりした場合は、手続きをして60歳まで国民年金の保険料を納める必要がある。この手続きを忘れていた人が今回の追納制度の対象だ。

 国民年金の保険料は月額で約1万5000円。未納分は通常2年分しかさかのぼって納められないが、対象者は最大10年分納められるようになる。未納期間が過去5年なら約90万円を払えれば、満額払ったことになる。

 さらに10年以上前の未納期間があっても、年金事務所で手続きを取れば将来年金を受け取るときに未納扱いにせずに年金額をはじく。老後に国民年金を受け取るには最低でも25年間、保険料を納める必要がある。未納期間が減れば25年間の資格を満たす主婦が増え、無年金になる人が減るとみている。ただ実際には保険料を納めていないため年金額は減らされる。

2015年02月01日 14:15 from ヨコテ URL

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