障害年金 地域差是正へ新指針設ける方針

 障害年金支給の認定について、地域によるばらつきがあるとかねてから指摘されていたようですが、厚生労働省は、より客観的に認定することができるよう、新たな指針を設ける方針との報道がNHK今朝のニュースで流れておりました。特に、近年増加傾向にある精神障害などの認定は、医師による主観的判断が入り込む余地が大きいように素人目にも推察されます。より客観的で明快に判断できるための指針が公表されて、障害年金支給の認否がより公正かつ公平に行われるようになることを望みます。

=== NHK NEWS WEB 7月24日 ===

 障害年金を巡っては、厚生労働省が去年、すべての都道府県を対象に、支給が認められなかった人の割合を調査した結果、特に精神障害や知的障害の認定を巡って医師の判断にばらつきがあるために、支給の認められない人が数%の県がある一方で、20%余りの県もあることが分かりました。これを受けて、厚生労働省は、より客観的に認定することができるよう、新たな指針を設ける方針で、専門家による会議を設置して検討を進めています。

 それによりますと、障害の認定にあたっては、「自発的に適切な食事ができるか」や「他人に意思伝達ができるか」など7項目で、日常生活に必要な能力を点数化するとともに、「社会生活は普通にできる」から「常に援助が必要」まで、援助の必要な度合いを5段階で評価し、双方を組み合わせて認定の目安にするとしています。そのうえで、医師が、この目安に沿って、障害年金を支給するかどうかや、支給する場合、1級から3級までのどの等級に該当するかを、総合的に判断するとしています。

 厚生労働省は、近く、この指針を正式に決定し、全国の年金事務所などに周知することにしています。

=== 引用 終わり ===

 日本年金機構が現在HPで公表している障害認定基準へのリンクです。

 障害認定基準_平成27年7月2日


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東芝不正会計事件

 今年の財界を揺るがせた最大の出来事というのは、やはりこの事件になるのではないでしょうか、まだ今年も折り返し地点を通り過ぎたところではありますが。140年に及ぶ歴史と伝統を誇る大企業であり、日立製作所と並ぶ重電の雄、東芝を襲った不正会計事件の実体が第三者委員会の調査報告書の公表を受けて明らかになって来ました。 報告書によると、2008年度からの決算修正額(税引き前利益ベース)は、第三者委が認定した1518億円に加えて、東芝の自主チェック分が44億円。長期プロジェクトの採算を管理する工事進行基準と呼ぶ会計処理で損失計上を先送りするなどしていたというものです。この間の東芝の税引き前利益は5650億円で、不適切会計の金額は3割近くに達しています。

 具体的な不正会計の実態は次のように行われたようです。「例えばパソコン事業では、経営トップが社内カンパニーに対して『チャレンジ』と呼ぶ過大な収益目標と損益改善要求を課していた。それを達成するために実質的に翌期以降の利益を先取りするなど、不適切な会計処理をせざるを得ない状況に追い込んだという。現場についても『上司の意向に逆らえない企業風土が合った』と指摘され、さらに監査法人などに対して正しく説明せず、不適切会計は外部から発見されにくい巧妙な手法でなされていた。」

 東芝が払う不正会計のつけは、まず、報告書を受けて東芝は過去の決算を訂正することとなります。1562億円とは別に、事業の収益性の低下を反映させ、2012年度決算を中心に半導体やパソコン事業などで計700億円規模の減損損失を計上する可能性もあるといわれています。さらに、証券取引等監視委員会や金融庁は、不適切会計が金融商品取引法の違反(有価証券報告書の虚偽記載)にあたると判断し、課徴金処分を検討しており、東京証券取引所は、内部管理に問題ある企業として投資家に注意喚起を促す「特設注意市場銘柄」に指定することになりそうです。

 東芝は、何といっても我が国を代表する企業の一つですし、原発を手がけている企業です。原発は、我が国の安全保障にとって極めて重要な技術ですから、反原発勢力や反日の外国勢力に狙い撃ちにされた可能性も含め、この問題は慎重に対処されるべき重大事件と見ていたのですが、同社の企業風土や経営陣に極めて問題があったと報告書は指摘しているようです。

=== 東芝会見の主なやり取り 7月21日 日本経済新聞電子版 ===

 東芝は21日、不適切会計を調べてきた第三者委員会(委員長=上田広一・元東京高検検事長)がまとめた調査報告書を受けて田中久雄社長らが東京都港区の本社内で記者会見を開いた。調査報告では、歴代3社長が利益を水増しするために「組織的な関与があった」とトップの責任を厳しく指摘した。利益操作は2009年3月期から14年4~12月期まで計1562億円にのぼった。

 田中久雄社長、前社長の佐々木則夫副会長、前々社長の西田厚聡相談役、前田恵造代表執行役専務らが責任を取って辞任する。9月の臨時株主総会まで暫定的に、室町政志会長が社長を22日付で兼任する。田中久雄社長は会見で不適切会計について「私自身が不適切な会計をしろという直接的な指示をしたという認識はない」と語った。主なやり取りは以下の通り。

 ――なぜ利益至上主義になってしまったのか。

 田中社長「利益を稼ぐことは株主や投資家のため、豊かな社会をつくっていくために必要なものだ。ただ、その前提として適切な会計処理を行っていく必要がある。そのあたりの認識、知識のところで課題があったと思う」

 ――この会計処理は粉飾という認識か。

 田中社長「粉飾という言葉をどう定義するかだが、第三者委員会の報告では不適切な会計処理という記載がなされている。それ以上のことは答えを控えさせて頂く」

 ――この時点での辞任の理由は。

 田中社長「株主総会では9月まで臨時的な取締役として再任は頂いていた。ただ、一刻も早く、新しい体制にすることが重要だと考えた。新体制では第三者委員会の報告を真摯に受け止め、新しい東芝を構築していって欲しい」

――純資産の毀損額はどれくらいになるのか。また、銀行借り入れなどへの影響は。

 前田専務「第三者委員会の指摘を受け、固定資産の減損や長期繰り延べ税金資産の引き当てなどの検討を行っている。過年度の会計処理の妥当性も検討している。新日本監査法人の監査を受けているところで、金額は把握していない」

 「銀行借り入れの財務制限条項に抵触するという指摘は現状では受けていない。会計処理の修正をしても大丈夫なように金融機関に万全の説明をするように努力していく」

〔日経QUICKニュース(NQN) 片野哲也〕

=== 転載 終わり (下線は浅草社労士) ===

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年金漏洩犯人絶対に逮捕を!

 日本年金機構のシステムに対するサイバー攻撃で大切な個人情報が大量に流出した問題、年金機構の管理体制の甘さが繰り返し指摘されておりました。年金機構の責任は重大で、今回の反省を生かした管理体制の強化が必須なのは確かなことなのでしょう。しかし、本当に悪い奴は、サイバー攻撃をしかけた連中です。必ず、犯人を特定して罪を償わさせなければなりません。とはいえ、現状は、「ウイルスメールを送った犯人はおろか、被害がこれで全部かどうかの見極めもできていない。」とのことです。あれだけ世間を騒がせた大事件です、こんな状況のままでよいはずがありません。


=== 日本経済新聞電子版 2015年7月9日 ===

 日本年金機構の個人情報流出問題を検証する厚生労働省の第三者委員会は8日、原因究明と再発防止策をまとめた中間報告を8月中旬に出すことを決めた。情報流出の被害や犯人の特定などが難航。最終報告に先だって途中経過を公表する方針に転換した。第三者委の初会合から同日で1カ月たつが、125万件もの個人情報が政府機関から流出した問題の全容解明は見えていない状況だ。

 「国民の不安解消につなげたい」。第三者委員会の事務局長を務める中央大学法科大学院の野村修也教授は同日、中間報告を出す目的をこう説明した。これは裏返せば、最終報告を出せる見通しが現時点で立っていないということでもある。年金機構がサイバー攻撃による個人情報の流出を発表したのは6月1日。この間、101万人の個人情報流出や年金機構の情報管理に不備があったことは判明したものの、ウイルスメールを送った犯人はおろか、被害がこれで全部かどうかの見極めもできていない。 

 警視庁は不正指令電磁的記録供用などの疑いで捜査を進めている。捜査関係者などによると、これまでの調べで年金機構の感染端末が東京都港区の海運会社のサーバーを含む日本、米国、シンガポールなどの約20のサーバーと異常通信をしていたことが分かった。101万人分の個人情報は海運会社から見つかったが、米国のサーバーとも大量のデータを通信した形跡があることが判明。警視庁は米国当局に捜査協力を要請しており、さらに流出件数が増える可能性があるという。複数のセキュリティー会社の関係者によると、年金機構の職員に送られたメールに添付された文書ファイルには、中国語の簡体字が使われた形跡があるという。ただ「文書ファイルは広く出回っているもので、必ずしも攻撃者が中国語を使う人物とは限らない」(大手セキュリティー会社)。

 犯人の特定には異常通信先のサーバーへの接続履歴などを調べる必要がある。ただある捜査関係者は「接続履歴が残っていたとしても、犯人は接続元を匿名化していた可能性もある。難しい捜査になることは間違いない」と明かす。政府は2016年1月のマイナンバー開始を控え、情報流出を防ぐ対策を急いでいる。自治体のセキュリティーを監督する専門部署を特定個人情報保護委員会に年度内にも設置。中央官庁と自治体を結ぶネットワークにも不正通信を監視する組織を設け、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)と連携してサイバー攻撃に備える。政府機関は外交や防衛機密を取り扱う端末はインターネットから遮断しているが、大量の個人情報を扱う端末も遮断することを検討している。ただ年金情報流出の全容が解明できなければ、政府がどれだけサイバー対策を強化しても、国民に対する説得力に欠ける。関係者の処分や流出問題の対策費用をどこから捻出するかという問題も手つかずのままだ。

=== 転載 終わり ===

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過重労働撲滅特別対策班(通称「かとく」)動く

 いわゆるブラック企業対策として、今年4月に発足した過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」が初めての書類送検を行った事例が報道されています。書類送検されたのは、靴の小売専門店大手のABCマートです。報道によれば、同社は、池袋にある店で36協定を結ばずに、2人の従業員に、去年4月からの1箇月でいずれも100時間前後の違法な残業をさせていたほか、原宿の店でも2人の従業員に労使協定の取り決めを大幅に超える違法な残業をさせていたとして、労働基準法違反の疑いが持たれています。「かとく」は、100時間を超える違法残業などの過重労働を従業員に行わせている大企業を重点的に取り締まる特別対策班として、東京労働局と大阪労働局に設置されています。

=== NHK NEWS WEB 7月2日===

 全国に展開する靴の販売店、ABCマートが従業員に違法な長時間労働をさせていたとして、東京労働局は2日、労働基準法違反の疑いで運営会社を書類送検しました。いわゆるブラック企業対策のためことし4月に発足した過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」が送検を行った初めてのケースになります。書類送検されたのは東京・渋谷にある靴の販売チェーンの運営会社、「エービーシー・マート」と51歳の労務担当の役員、それに東京・池袋と原宿の店舗の責任者です。

 東京労働局によりますと、「エービーシー・マート」は池袋にある店で残業をさせるのに必要な労使協定を結ばずに、2人の従業員に、去年4月からの1か月でいずれも100時間前後の違法な残業をさせていたほか、原宿の店でも2人の従業員に労使協定の取り決めを大幅に超える違法な残業をさせていたとして、労働基準法違反の疑いが持たれています。別の複数の店舗でも過去に労働局から是正勧告などを受けていましたが、東京労働局が2つの店舗を立ち入り調査したところ、改善が進んでいなかったため運営会社や担当役員の書類送検に踏み切ったということです。

 エービーシー・マートは全国に靴の販売店およそ800店を展開し、グループの売り上げは年間2000億円を超えるということです。今回の件について、「誠に遺憾で、皆様に多大なご心配をおかけしたことを深くおわびします」としたうえで、「すでに違法な長時間労働は解消し、再発防止のための措置を講じています。今後もコンプライアンス順守に全力で取り組んでいきます」などとコメントしました。厚生労働省は、いわゆるブラック企業対策として影響の大きい大企業を調査するためことし4月、東京労働局と大阪労働局に過重労働撲滅特別対策班、通称「かとく」を設置しましたが、今回が書類送検を行った初めてのケースになります。

 問題とされた長時間労働は
 東京労働局によりますと、池袋と原宿の2つの店舗では違法な残業があったとされる4人以外にも多くの従業員が残業が月100時間を超えるような長時間労働を行っていたということです。それぞれの店舗では少しでも売り上げを伸ばそうと、店の営業が終わったあと、従業員が残業をして売れ筋の商品を目立つ場所に並べ替えるなど頻繁にレイアウトの変更をしていたため長時間労働になっていたということです。さらに、ABCマートのほかの複数の店舗も同じような違法な残業があったとして、過去に労働局から是正勧告を受けていました。

 しかし、運営会社の担当部署では、問題を認識しながら、去年、東京労働局の指摘を受けるまで残業を減らすなどの具体的な対応は取っていなかったということです。このため、東京労働局は組織全体の構造的な問題があったとして運営会社や担当役員の書類送検に踏み切りました。

=== 転載 終わり ===

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