「労働契約法の一部を改正する法律案要綱」

 厚生労働省の労働政策審議会(会長 諏訪康雄 法政大学大学院政策創造研究科教授)は3月16日、厚生労働大臣から先月末に諮問を受けていた「労働契約法の一部を改正する法律案要綱」を「おおむね妥当」として、小宮山洋子厚生労働大臣に答申しました。この法律案要綱は、昨年12月26日同審議会の建議「有期労働契約の在り方について」に基づいたもので、答申を踏まえ、厚生労働省では、開会中の通常国会に改正法案を提出する予定です。

【法律案要綱のポイント】

1.有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換
 有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合(註1)は、労働者の申込みにより、無期労働契約(註2)に転換させる仕組みを導入する。
 (註1) 原則として、6か月以上の空白期間(クーリング期間)があるときは、前の契約期間を通算しない。
 (註2) 別段の定めがない限り、従前と同一の労働条件。

2.「雇止め法理」の法定化
 雇止め法理(判例法理)(註)を制定法化する。
 (註) 有期労働契約の反復更新により無期労働契約と実質的に異ならない状態で存在している場合、または有期労働契約の期間満了後の雇用継続につき、合理的期待が認められる場合には、解雇権濫用法理を類推して、雇止めを制限する法理。 

3.期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止
 有期契約労働者の労働条件が、期間の定めがあることにより無期契約労働者の労働条件と相違する場合、その相違は、職務の内容や配置の変更の範囲等を考慮して、不合理と認められるものであってはならないものとする。

厚生労働省HPより)

国民年金及び厚生年金保険制度の薀蓄集4_(通算年金制度)

1.老齢基礎年金の支給要件

 年金業務に携わっていると、国民年金においては、保険料の納付済期間、免除期間、そして合算対象期間という用語がよく出てきます。これらを合わせて原則25年(300月)以上というのが、老齢年金を受給するための要件の一つになっているからです。

 まず、保険料納付済期間ですが、以下の4通りだけです。

(1)第1号被保険者(「国民年金の被保険者の種類と年金額」参照)としての被保険者期間のうち、保険料を全額納付した期間(任意加入被保険者としての被保険者期間を含む)
(2)第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳以上60歳未満の期間
(3)第3号被保険者としての被保険者期間
(4)昭和61年4月1日前の国民年金の被保険者期間のうち保険料を納付した期間
(5)昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間及び私立学校教職員共済法による加入者期間のうち、20歳以上60歳未満の期間

 保険料免除期間の概念は比較的簡単なので、免除期間に関する解説はこの記事では割愛します。


2.合算対象期間

 そこで、前述(2)及び(5)のような保険料納付済期間の定義があることから、それでは、20歳未満及び60歳以上の第2号被保険者期間、又は、昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間及び私立学校教職員共済法による加入者期間のうち、20歳未満及び60歳以上の期間、さらに昭和36年4月1日以前の期間は、どうなるのだろうという疑問が生じてきます。

 これらは、全て合算対象期間とされています。合算対象期間、通称「カラ期間」とは、老齢基礎年金の受給資格期間には算入するが、年金額を計算する場合にはその基礎としない期間で、本人の責任によらず、制度の仕組みによって年金制度に加入できなかった期間等について、不利益が生じることのないよう、年金権や公平性を確保するという観点から設けられた期間のことです。

 そうすると、20歳未満及び60歳以上の第2号被保険者期間などは、保険料の払い損ではないかという疑念が生じますが、厚生年金保険でいえば、加入期間に上限のない(70歳の年齢制限はありますが)報酬比例部分はもちろんのこと、定額部分はについても480月に達するまでは厚生年金の経過的加算としてこの期間の保険料支払いに応じた年金が支給されています(「国民年金の被保険者の種類と年金額」参照)。

 まず、昭和61年4月1日以後の第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳前及び60歳以後の期間は、合算対象期間(註)です。次に、厚生年金保険(船員保険を含む)の被保険者期間のうち昭和61年3月31日までの期間は、次のように分類され、合算対象期間とされています。

(1)昭和36年4月1日前の被保険者期間(①通算対象期間になるもの、又は②昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの間に通算対象期間を有しないが、昭和61年4月1日以後に保険料納付済み期間又は保険料免除期間を有する場合に限る)
(2)昭和36年4月1日以後の期間のうち20歳前の期間及び60歳以後の期間
(3)昭和61年4月1日以前に脱退手当金を受けた者の、脱退手当金の基礎となった期間のうち、昭和36年4月1日以後の期間(大正15年4月2日以後に生まれた者で、昭和36年4月1日以後65歳に達する日の前日までに保険料納付済み期間又は保険料免除期間を有する場合に限る)

 共済組合の場合についても、同じような合算対象期間の規定があります。

(1)昭和36年4月1日前の組合員等期間(通算対象期間になるものに限る)
(2)退職年金又は減額退職年金の年金額の計算の基礎となった期間のうち昭和36年4月1日以後の期間
(3)昭和36年4月1日以後の期間のうち20歳前の期間及び60歳以後の期間
(4)政令で定める退職一時金の計算の基礎となった期間のうち、昭和36年4月1日以後の期間


3.通算対象期間とは何か

 さて、ここで旧法の制度である通算年金ですが、既述の60年改正附則にも「通算対象期間」という言葉が使われているように、その概念は一応分かっていなければならない制度ですので、以下に解説を試みます。

 まず、通算年金制度ですが、厚生年金保険から共済組合へ、さらに国民年金へという具合に各種の公的年金制度を渡り歩いた場合に、1つの年金制度では老齢(又は退職)年金を受給するだけの資格期間を満たすことができないとき、各制度の加入期間を通算して一定以上になれば、それぞれの制度から加入期間に応じた通算老齢(退職)年金を受け取ることができるとした制度です。通算する期間の範囲、期間の計算方法等各制度に共通した通則は、通算年金通則法に定められています。通算対象期間とは、通算年金制度を適用する際に対象となる期間のことです。

 通算年金制度は、大正15年4月1日以前生まれの人及び昭和61年4月1日において60歳未満であるが、その前日において旧厚生年金保険法の老齢年金等の受給権を持っていた人、又は55歳以上60歳未満で共済組合が支給する退職年金等の受給権を持っていた人に適用されます。

 一方、合算対象期間は、上記の通算年金通則法による通算対象期間が適用されない者、つまり、例外を除いた大正15年4月2日以後生まれの大部分の方に適用されます。

 ところで、厚生年金保険についての2.(1)①及び②の期間は、「国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令14条3項」により、昭和36年4月1日以後の被保険者期間と合わせて1年に満たない場合には、この期間に算入されません。つまり、20歳前の昭和35年9月1日から昭和36年7月31日までだけの厚生年金保険の被保険者期間を有する人がいたとすると、この方の年金資格の判定に使える合算対象期間は、2.(2)に該当する昭和36年4月1日から昭和36年7月31日までの4箇月だけになります。

(註)あくまでも老齢基礎年金の受給資格の有無に関する場合で、障害基礎年金の納付要件を見る場合には、保険料納付済み期間となります。

国民年金及び厚生年金保険制度の薀蓄集3

 社労士会が開催主体の「平成23年度年金マスター研修」を受講することになりました。年金関連の知識には多少の自信を持っていたのですが、ここまでマニアックな世界なのかと正直閉口しています。その中で、基本的ではありますが、玄人も見過ごしていると思われた点にその都度言及していきたいと思います。


1.同月得喪

 厚生年金保険の被保険者期間の計算方法は、その資格を取得した月から喪失した月の前月までが被保険者期間です。ですから、60歳未満の被保険者が、月中に(=月末以外に)退職した場合、退職月は被保険者期間に算入されません。国民年金についても、その月に再就職しないでいた場合、当該退職月は2号被保険者ではなくて1号被保険者ということになります。

 この原則には、例外があります。それが、同月得喪で、同一月内に厚生年金保険の被保険者資格を取得して喪失した場合、その月を1箇月として被保険者期間に算入します(ところが、厚生年金基金の加入員資格は同月得喪の例外がありません。ここまでは、社労士試験の受験勉強でも学ぶところです。)

 それでは、同一月内に厚生年金保険の被保険者資格を取得して喪失した者が、会社勤めを辞めたのは、実家の自営業を急遽継ぐことになったためで、その月に役所に出向いて国民年金及び国民健康保険の必要な手続きも済ませたという場合を想定してみます。この場合、厚生年金の被保険者期間として算入され、保険料の支払いも行っている同じ月に、国民年金の第1号被保険者として保険料を納付することになります。この月に関しては、保険料は2重払いの形になりますが、この月に支払った厚生年金保険料は、経過的加算として年金額に反映されることになります(「国民年金の被保険者の種類と年金額」参照)。


2.同月得喪と合算対象期間

 昭和61年4月から施行された年金制度の大改正以前、配偶者が厚生年金保険の被保険者である妻(被扶養配偶者)は、国民年金への加入が任意でした。従って、任意で加入しなかった期間は合算対象期間となります。任意で加入してしまった期間、保険料を払い忘れた場合どうなるのかという点ですが、これは未納期間で合算対象期間にはなりません。

 それでは、配偶者が厚生年金保険の被保険者資格を同月得喪した場合、その妻の合算対象期間はどうなるのかを考えてみます。まず、この月、妻は厚生年金保険の被保険者の被扶養配偶者ですので任意加入の対象者です。しかし、配偶者が厚生年金の被保険者資格を喪失した時点で、国民年金は強制加入となります。そこで、同一月が任意加入の期間であり、かつ、強制加入期間でもあるということになり、ここで妻が保険料を納付するか、又は免除申請をすれば、この月は、合算対象期間には含まれないとなります。しかし、未納の場合には、例外的に合算対象期間とすることができます。なにやら、おかしな話ですが、同月得喪は厚生年金の1箇月とみなす例外措置から導かれる結論で、任意加入の地位の方が生かされるのです。

 大改正以後の第3号被保険者の話であれば、同月得喪の厚生年金被保険者は、2階部分で厚生年金の被保険者であったとしても、1階部分では2号ではなく1号ですから、妻は2号の妻とはいえなくなり、この月3号ではなくなるという結論が論理的に導けます。

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年金交付国債

1.年金交付国債の背景

 まず、去年の暮に基礎年金の国庫負担を5割にすることについて、どのような議論がなされていたかです。2011年12月7日に、平成23年度分の国庫負担を5割に維持するための改正国民年金法が参議院本会議で可決、成立しました。改正法では、国庫負担5割を維持するために必要な財源およそ2.6兆円を東日本大震災の復興債で賄うとしています。また、当初、平成24年度からは消費税引き上げを含む「税制の抜本的な改革」で財源を確保するとしていた附則の文言を「必要な税制上の措置」を講じた上で確保すると修正しています。

 かつての自公政府は、保険料の不払いが増える中、年金制度の信頼性を高めようと、平成21年度から国が負担する財源の割合を36.5%から50%に引き上げました。当時は将来消費税を上げて財源に充てることを目論みましたが、増税は実現できず、特別会計の積立金などいわゆる「埋蔵金」でこれまでやりくりを続けてきました。しかし、平成24年度には、埋蔵金がほぼ枯渇するため、他の財源で工面するしかなくなったのです。


2.年金の積立金を借用する

 そこで政府が考えたのは、将来の消費税増税での返済を前提とする「つなぎ国債」を発行して財源を賄うという案です。しかし、財務省は、「閣議決定もしていない一体改革の素案を担保に国債を発行するのは困難」という立場で、国庫負担割合を36.5%に一旦下げて予算編成を行い、消費税引上げ関連法が国会で成立した段階で50%に戻す案を検討していました。


3.年金交付国債の発行へ

 ところが、12月22日になって、財務相と厚労相が財務省で会談、基礎年金の国庫負担分の不足財源を「年金交付国債」で賄うことで正式合意します。

 交付国債とは、政府が公的年金の積立金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に国債を交付し、国は積立金から事実上の現金借り入れを行います。年金積立金管理運用独立行政法人の貸借対照表上は、資産の部の積立金の中身が2.6兆円分交付国債に換わるだけで、表面上変化はありません。その上で、消費税増税が実現した段階で、2.6兆円の他、得られたはずであろう運用益に相当する金額を消費税収から年金積立金に繰り入れます。

 そもそも交付国債とは、債券の発行に依る発行収入金を伴わず、国が金銭の給付に代えて公的機関向けなどで発行する債券であり、一般に利子が付かず、あたかも「小切手」や「約束手形」のようなもので、交付を受けた機関が必要なときに国に請求すれば換金できますが、国は請求があるまでは現金を必要としないため、発行時に全額予算計上する必要がないのが特徴です。新規国債の発行額を44兆円以下に抑えながら、年金積立金を直接取り崩さないで財源をひねり出す手法として編み出された、苦肉の策ということができます。


4.年金交付国債の疑問点 

 交付国債が通常の赤字国債とは異なり、「小切手」のような一時的な支払い手段のようなものだとすると、当然のことながら、次の疑問点が浮かんできます。すなわち、消費税引き上げなどの増税案が今国会で可決、成立しなかった場合、どうなるのかという疑問です。年金積立金管理運用独立行政法人は、当然、国に換金を請求してくることになりますが、元々消費税引き上げによる税収を当てにして交付されたものですから、そして、年金積立金から引き出した現金は、年金給付の国庫負担分に使ってしまっていますから、返済財源が見あたりません。

 とすれば、民主党政権にとっては、年金交付国債を発行したという事実自体がより重要なのかもしれません。なぜなら、年金交付国債発行を既成事実化してしまえば、それを人質にして、消費税引き上げを可決、成立させる以外に道はないという主張をするのではないかとさえ考えられるからです。

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AIJ問題

1.企業年金制度とAIJ問題が顕在化させたこと

 我が国の公的年金制度は、よく3階建てと言われています。その3階部分が企業年金と呼ばれるもので、厚生年金基金、税制適格退職年金、確定給付企業年金、及び確定拠出年金(日本版401K)に分けられます。このうち、適格退職年金は、本年3月をもって制度自体が廃止となりますので、残るのは厚生年金基金、確定給付企業年金、及び確定拠出年金ですが、確定拠出年金は、その名の通り、運用責任を従業員自身の自己責任に転嫁する仕組みなので、取りあえず、今回のAIJ問題の帰趨はあまり問題にはなりません。一方、厚生年金基金は、大企業が単独で基金を設立する「単独型」、大企業のグループなどがまとまって設立する「連合型」、同業又は同一地域の中小企業が集まって設立する「総合型」(註1)がありますが、今日多くの大企業は「代行返上」をして確定給付企業年金への移行を済ませており、厚生年金基金として残っているのは、「代行返上」することすらままならない「総合型」ばかりという状況になってしまっています。

 厚生年金基金は、3階建部分といいながら、2階と3階が厚生年金の「代行部分」を通じて混ざり合った中3階を持っている異様な建てまわしになっています。運用の失敗などで積立金が必要額の9割を下回り財政状況が悪化したとして、厚生労働省が監視し、基金財政の健全化を促している指定基金が81基金に上っています(全体で582基金、昨年12月1日現在)。AIJ問題は、このような水面下に潜伏していたもう一つの年金問題である厚生年金基金の運用問題を顕在化させる契機になるのではないかと考えられます。


2.これまでに分かったこと

 AIJ問題とは、投資顧問会社であるAIJ投資顧問(東京都中央区)が運用委託されていた年金資産の9割といわれる大部分を消失させた事件です。厚生労働省によれば、平成22年度末時点で同社と契約のあった企業年金は、84基金、資産総額は約1852億円で、その内、「総合型」の厚生年金基金が73基金と8割強を占めていました。中でも、神奈川県印刷工業厚生年金基金は、56.9%をAIJに委託していたことが明らかになっています。

 AIJ投資顧問は、設立したケイマン籍の3つの私募ファンド(註2)に集めた資金を投じて運用していたようですが、その運用の中身は、金融派生商品、未公開株、証券化商品などといわれているものの、具体的には全く明らかになっていません。

 AIJ投資顧問社長の浅川和彦氏は、野村証券出身、「抜群の成績を残した伝説の営業マン」という人物像が伝えられています。その片腕として商品を企画していたのが、総会屋絡みの証券不祥事で当時の野村証券常務を退任した松木新平氏という人物のようです。さらに、AIJ投資顧問の営業部隊として動いていたのが、旧山一證券関係者らを中心に設立され、その後AIJ傘下に入ったアイティーエム証券であるといわれています。

 奇妙だと思ったのは、企業年金のような公的な資金の運用が、AIJのような運用の実態も不明な投資顧問に一任勘定委託されていたことと、企業年金ならば、その管理は信託銀行などに委託されて遂行されなければならず、実際の有価証券等の売買は、信託銀行が投資顧問会社などの指示に基づいて行っていたはずなのになぜ嘘の運用報告が見抜けなかったのかという点でした。

 第一の疑問点についての回答は、「5:3:3:2規制の撤廃」があげられるのでしょう。「5:3:3:2規制」とは、年金資産の運用における資産配分に関する規制で、1997年12月に撤廃されました。安全性の高い資産5割以上、株式3割以下、外貨建て資産3割以下、不動産等2割以下の数字を取って5:3:3:2規制といわれました。撤廃後は、全ての基金で自己責任に基づく自由な資産配分が可能となりました。厚労省の調査は、昨年度末時点でヘッジファンドなどに総資産の3割超を運用委託していた基金は34基金にのぼり、最も比率の高い基金は総資産の約7割がヘッジファンドなどだったことを明らかにしています。

 そして、登録制に過ぎない投資顧問業者に一任勘定が認められ、企業年金の運用の中身を金融庁がまともに検査さえしなかったのは、「企業年金の運用者」が個人投資家などとは質的に違う投資の玄人「機関投資家」であるという想定に立っていたからです。

 そして、第二の疑問点について言えば、いまだにAIJの運用実態さえよく分からないという事実が物語っているように、金融派生商品やら証券化商品やらの市場性の薄い金融商品に私募ファンドのような器を用いて投資されていると、金融商品管理の玄人である信託銀行であってもブラックボックスの中身まで管理することはできないということです。


3.金融庁、法改正を検討

 こうなってくると、当然の流れとして、規制再強化が俎上に上せられてきます。2月29日朝日新聞電子版は、「金融庁はAIJのような投資運用会社に監査法人などによる外部監査を義務付ける方向で検討に入った。金融庁は株式非上場の投資運用会社、投資ファンド、証券会社に外部監査を義務付ける方向だ。また、投資運用会社が顧客や金融庁にウソの運用実績などを説明したり報告した場合の罰則も強める。そのための金融商品取引法改正も検討する。」と伝えています。

 また、厚労省では、企業年金の資産運用のガイドラインにリスク回避のための分散投資義務が盛られているものの、数値目標までは決められておらず、厚労相が記者会見でガイドラインの見直しに着手する考えを既に表明しています。

(註1)厚生年金基金を設立するための人数要件は、単独型500人、連合型800人、総合型3000人とされています。
(註2)ケイマン私募ファンド ヘッジファンド

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