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「SSSS GRIDMAN」はいいぞ!

 あくまでも個人的な見解ですが、ここ数年の間、これはという新作ロボットアニメが見られなかったのですが、遂に現れたという感じで注目している作品があります。今季放映中の「SSSS GRIDMAN」です。1993年から1994年にかけて放送された円谷プロの特撮ドラマ「電光超人グリッドマン」を原作とするアニメで、TRIGGERというアニメ制作会社が、円谷プロの協力を得て制作に当たっています。特撮版の原作は、電脳空間に現れ、現実世界にも悪い干渉を及ぼす怪獣と電脳世界で戦うという、当時としては斬新な内容を含んでいました。IoTなど夢物語だった時代、何しろWindows95がまだ発売されていないくらいです。話が時代を先取りしすぎていて、コアなファンを獲得したものの、知名度は今一つだったようです。

 浅草社労士自身は、ウルトラマン、セブン世代であり、原作の電光超人の名前はこのアニメで初めて知りました。ですが、アニメGRIDMANの登場シーンがウルトラマンのそれを想起させるものでしたので、「どうせ、特撮版の原作を見た世代を中心に円谷作品好きの大人に迎合した色物だろう」程度の乗りではありましたが、見始めたものでした。GRIDMANがさっそうと登場して、怪獣を倒すのは、まさに期待通りでしたが、8話まで見てきて、アニメの出来は期待を素晴らしく上回るものだと徐々に認識が変化して参りました。

 ロックグループOxTが歌うオープニングの出だしが「目を覚ませ、僕らの世界が侵略されてるぞー」というもので、なかなか恰好良いのです。加えて、歌詞にも何やら寓意が含まれているようにも読めます。物語は、響裕太(エネルギー体と合体してGRIDMANを具現させる主人公)、その親友内海将、宝多六花の3人を中心に、その日常に頻繁に出現する怪獣との戦いと怪獣が出現するこの世界の謎に迫るという展開です。上記のGRIDMAN同盟の3人以外の人々は、なぜか怪獣が出現した記憶が消されてしまうという現象が起こっており、ここから洗脳も主題の一つなのかもしれないなどと、おじさんは想像をめぐらすことができます。また、出現した怪獣たちは一人の少女の歪んだ心から生み出されているということが6話で確認され、その新条茜は「外から来た危険な侵入者」に利用されているということも分かってきています。円谷作品には、昔から社会に対する寓意が含まれていたような感じを大人になってから持つようになりました。このアニメも、その辺りを上手に含んだつくりになっているようです。視聴する子供たちにも、できればそこまで考えて見てもらいたいものです。

 もちろん、原作に対するオマージュは、ジャンク屋を営む六花の実家に置かれたジャンクPCなど言うに及ばず、特撮版のオープニング曲(ピアノ版)を上手く劇中で流すなど、原作を見ているオールドファンにはたまらない演出が施されていて、原作への並々ならぬ敬意が払われています。ロボットアニメの観点からも、機動戦士ガンダムなどが開拓したリアルロボットアニメとも、新世紀エヴァンゲリオンが先鞭をつけた世界観ロボットアニメとも一味違う、面白い作品分野を切り開いたと評価できると思います。SSSS GRIDMAN、現実社会にも警告を鳴らすのかもしれない、これからの展開も楽しみです。

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人類学と大相撲と移民政策

 東京都社労士会の平成30年度前期必須研修、中央統括支部は、ほとんどしんがりといっていい11月14日の開催でした。お題は、「多様な人材が活躍できる環境整備」ということで、武蔵野大学、東京家政大学などで非常勤講師をなさっておられる、笹川あゆみ先生による講義を拝聴いたしました。講義に先立って、先生と少し話をする機会があり、先生の専門が人類学となっていたので、そのことをお尋ねいたしました。そこで、人類学は、英米などが植民地広げていく中で、その経営を進めて行くに当たり、現地の人々の歴史、文化、風習などを研究する必要が生じたことをそもそもの契機として発展してきた学問であるという趣旨のお話がありました。

 そのような下地があったので、先の大戦の際にも、米国は敵国である日本の研究を十分すぎるほどに行っていた一方で、我が国は、野球をするのにもストライクやボールまで敵性外国語として日常生活から排除しようとしたのが象徴的ですが、敵の研究を禁忌にしてしまったというような話をされておいででした。戦前の日本は、支那大陸、朝鮮半島、台湾、または、信託統治となっていた南洋諸島などについて、その歴史、文化、風習などの研究をかなりしっかりと進めていたはずで、そのような真っ当な姿勢が、昭和初期の世界経済の混乱に巻き込まれたことと外交政策でこれでもかというほど失敗を重ねたことで、いつのまにか国際社会を敵にまわした戦争を始めてしまい、英語を敵性言語として排除するといった常軌を逸した状況に至ったことは、どうにも理解できかねる点でした。

 とはいえ、理性よりは感情に支配されるのが、そもそも人間の本性であるようです。その上、日本人や英国人のような島国に暮らす民族には、独特の島国根性といい得る何かがDNAに刻まれているようで、ときとして、それが良い方に出ることもあり、逆に悪い方に出たりすることがあるものです。

 昨年は、元横綱日馬富士による貴ノ岩関への暴行事件などが勃発した大相撲界でしたが、今年に入ってからも混乱は止まるところを知らず、貴乃花親方が遂に相撲界を去ることに至ってからまだ2箇月ほどしかたっておりません。そんなこんなで、モンゴル出身の2横綱が休場する中で迎えたのが、本年最後の場所となる九州場所です。横綱としての進退をかけた先場所で辛うじて10勝を挙げ、九州場所が本格的な再起の場所と期待された日本人横綱でしたが、初日からまさかの4連敗でまたもや休場となってしまいました。しかし、横綱審議会その他からは、引退勧告の声は今のところ一切聞こえてきません。大相撲は、国技ですから、日本人横綱を応援する人が多くて当たり前、あらゆる場面で多少の贔屓が出てしまうことは仕方のないことだと思います。しかし、一連の稀勢の里関に対する角界関係者の処遇は、過ぎたる優遇措置であり、二重基準と映ってしまいます。長い年月をかけて先達たちが築き上げてきた横綱の権威を、この時代に崩してしまうことは、長期的視点からは、やはり間違っているのではないかと思えてならないのです。

 こじつけといわれるかもしれませんが、大リーグでは、今季の新人王に大谷翔平選手が選出されていますが、大相撲とは対照的な印象を受けます。通常の年であれば、新人王間違いなしであろうといわれ、打率.297、27本塁打、92打点の成績を残したヤンキースのアンドゥハー内野手がいたのにもかかわらず、大谷という外国人選手の試みた二刀流を歴史的偉業と評価して新人王を与えた巨大な島国アメリカに、その懐の深さを感じないわけにはいきませんでした。

 相撲は、日本人にとって単なるスポーツにおさまらない、神事という性格を宿しているものです。相撲界がここまで乱れてくるのには、何か理由があるのかもしれません。外国人力士の人口が増えるにしたがって、日本人横綱が絶えてしまい、大相撲への関心が薄らぐことを恐れた協会があたふたとおかしなことをやっているという解釈もできそうです。今臨時国会において移民政策に揺れる日本ですが、国内に力士のなり手が少ないからと大量に外国人を受け入れた結果がいまの角界の有様です。よほどの覚悟も持たず移民政策を採用すれば、早晩取り返しのつかないことになることを、今日の角界の現状が証明してくれているのかもしれません。

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メールを受け取らない権利

 昨日の日本経済新聞電子版に面白い記事が掲載されておりました。「勤務時間外のメール規制 NYで条例案、仏・伊は法律」というもので、見出しを見たときは「会社からメールを外部に送信したり、外部から受信する」ことに対する規制、つまり、セキュリティー上の規制かと思ったのですが、そういうことではありません。そうではなくて、勤務時間外に仕事がらみのメールを見ない権利を保障するもののようです。記事の骨子は以下の通りです。

1.米ニューヨーク市で「つながらない権利」の条例案が審議中で、フランスやイタリアでは、法律が成立しています。IT化でオフィスの外でも柔軟に働けるようになった一方、仕事と絶え間なくつながる環境が労働者のストレスになっているとの調査もあるため、何らかの規制を掛けようという動きがあります。

2.ニューヨーク市議会で審議されているのは、勤務時間外のメールやチャットなどに返信するのを従業員に強いるのを禁じる条例案。時間外の連絡そのものは規制しないが、労働者が望んで「オフライン」になる権利を保障するというものです。条例案では、従業員10人以上の企業に時間外のメールに返信する必要がないなどのルールを明文化して周知するよう義務づけ、返信しないことによる懲罰的な扱いも禁止するとしています。

3.フランスでは2017年に、従業員50人以上の企業を対象に、時間外のメールをどう扱うかの社内ルールを労使で協議するよう法律で義務づけています。企業は従業員がメールのやりとりをしない時間を確保し、時間外のメールを報酬の対価となる業務として位置づけることになっています。

4.イタリアでも2017年、働く場所や時間を選ばない「スマートワーカー」を保護するための法律が成立しています。この法律により、就業時間後の「つながらない権利」を雇用契約に明記することが義務づけられました。

 日本では、本年6月に成立した働き方改革関連法の議論の中でも時間外メールが主要なテーマになることはなく、問題意識は今のところ、欧米に比べて低いといえます。しかし、働き方改革に関する様々な議論が今後なされていく中で、時間外のメール問題も俎上に上せられることになるかもしれません。

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外国人労働者に関する総理の発言

 6月5日、経済財政諮問会議で安倍総理が外国人受け入れ拡大を表明されたと、日本経済新聞電子版ほか各種の報道媒体が伝えていたのが昨日のことでした。外国人労働者に関する政策、また、移民受け入れ政策を国の最高指導者が大きく変換することを表明したのです。外国人労働者の受け入れ拡大に関しては、先に骨太の方針にも明記されるということがいわれておりましたが、これは我が国の将来に多大なる影響を及ぼしかねない一大事であり、本来は国民的な議論を経て決定されてしかるべき重要問題だと思います。移民受け入れ政策を、本来保守と見られていた現政権が推し進めることは、現政権が行った大きな失政として、将来省みられることになることでしょう。

 低賃金で働く労働者を受け入れたい経済界の意向を反映する日本経済新聞社の記事は、外国人労働者の受け入れに関して驚くほど肯定的かつ積極的です。記事を要約すると以下のとおりで、骨太方針に明記されるといわれていた内容と軌を一にしています。

1.人手不足が深刻な建設、農業、宿泊、介護、造船などの5業種を対象に2019年4月に新たな在留資格を設ける。原則認めていなかった単純労働に門戸を開き、2025年までに50万人超の就業を目指す。

2.政策の変更は、「移民政策とは異なる」と説明し、「一定の専門性・技能を持つ即戦力の外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを早急に構築する」と訴え、菅義偉官房長官と上川陽子法相に制度設計に向けた調整を指示した。

3.政府は今月中旬に閣議で決定する経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に新資格の創設を明記。今秋の臨時国会にも入国管理法改正案を提出する構想。

4.外国人労働者を受け入れるために新たに設けられる方法の一つは、最長5年の技能実習制度。技能実習生は研修期間を終えると本国に帰還しなければならなかったが、技能実習で得た経験を生かしてそのまま国内で仕事ができるようにする。
 もう一つは、新たに導入する試験に合格すること。日本語の能力水準はある程度の日常会話ができる「N4」を原則するが、建設や農業などでは日本語がさらに苦手な人でも認める。技能面の能力を確認する。

 記事は、欧州における移民政策の失敗例にも言及して、次のようにまっとうなことも述べてはおります。
<日本政府がまず取り組むべきなのは日本語教育だ。行政と企業が連携し、学習機会を提供しなければならない。就労環境の改善へ外国人と日本人の不当な賃金格差を禁じ、社会保険加入の徹底も必要だ。安い賃金で外国人労働者を使い倒すという発想では「選ばれる国」から日本を遠ざける。結果として日本の国際競争力を落としかねない。日本の準大手ゼネコンの幹部は「日本語や技術のレベルをどう担保するのか。制度面も含めまだ課題がある」と指摘した。>

 しかし、日本語教育にしても、社会保険加入にしても、コストがかかります。経済界が外国人労働者の受け入れにこれほど熱心なのは、所詮低賃金の労働者を使いたいという需要に過ぎないので、ただの理想論に終わるおそれが大きいきれいごとです。日本語の話せない低賃金労働者が増えれば、社会が分断され、治安が急速に悪化することは避けられないことです(西欧諸国で既に実証済み)。また、彼等も年齢を重ねますし、さらに家族も帯同するということになれば、将来的に社会保障のコストは一層かさむことになるでしょう。さらに、低賃金で働く外国人の存在は、日本全体の労働者の賃金を引き下げ、悪くすれば失業者を増やす要因となり、一般の日本国民の貧困化に拍車をかけかねないのですが、これはさらに社会の分断を促進することになります。

 外国人労働者受け入れ拡充は、いくら総理が違うと抗弁されても移民受け入れ政策です。こういう将来に禍根を残す重大な政策変更に関して、生産年齢人口が減るからという理由で、受け入れるのが必然のように考えるのは、明確な誤りです。もはや、国民的な移民反対の議論を巻き起こすときが来ていると確信しています。

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骨太の方針に外国人労働者促進策を記載

 イタリアの政治的混乱が世界の株式市場に影響を及ぼし始めています。イタリアの政治的混乱は、欧州の大国の一つである同国の欧州連合離脱にまでつながるかもしれないというのが、市場の予測する最悪シナリオのようです。そもそも、なぜ欧州連合加盟国の一部で離脱の動きが強まっているのかといえば、根本にあるのは、連合に加盟したままで大量に流入してくる移民ないしは難民に何ら制限がかけられない問題に対処できないからです。欧州では、大量の移民ないし難民を受け入れ、単純労働に従事する労働者として活用しようという政策を多文化共生と言いつくろってきましたが、もはや、多文化共生は完璧なまでに失敗に終わりつつあります。

 欧州における多文化共生政策の失敗という結果が現に存在しているのにもかかわらず、欧州から遠く離れた東亜の片隅で、将来に禍根を残すことが透けて見える外国人労働者政策をこれから促進しようという狂った国があります。5月29日の日経新聞電子版によれば、「政府は6月にまとめる経済財政運営の基本方針(骨太の方針)に最長5年間の新たな就労資格を設ける方針を明記する。今後原案を基に、詳細な条件などを詰める。」とのことです。記事の要旨は、次の通りです。

1.政府は人手不足に対処するため2019年4月以降に技能実習の修了者は最長5年の就労資格を得られるようにする。

2.2019年4月に建設、農業、宿泊、介護、造船業の5分野を対象として「特定技能評価試験」(仮称)を新設し、合格すれば就労資格を得られる。各職種ごとの業界団体が国が求める基準をもとに、日本語と技能の試験を作成し実施する。

3.日本語能力の基準は原則、日本語能力試験の「N4」とする。「N1」~「N5」の上位から4番目で「ややゆっくりとした会話がほぼ理解できる」水準だ。同試験を運営する日本国際教育支援協会によると「300時間程度の学習で到達できる」という。建設と農業は「N4まで求めない」として、さらに日本語が苦手な人でも受け入れる。例えば農業では「除草剤を持ってきて」という質問に該当する写真を選択できれば採用する。

4.これにより政府は2025年までに5分野で約50万人超の受け入れを目指す。建設では78万~93万人程度の労働者が不足する見通しで、計30万人の確保を目標にする。農業では高齢化で2023年までに4万6000~10万3000人程度の労働者が不足する。新資格で2万6000~8万3000人程度を受け入れる。介護分野でも、55万人の人材を新たに確保する必要があり、政府は報酬拡大などの手当てを講じている。国内では足りず年1万人程度を海外から受け入れる。

 骨太の方針には、本来、プライマリーバランスの黒字化目標の見直しないし削除、消費税増税の凍結など盛り込まれるべきだと思っていたのですが、外国人労働者の流入促進とは開いた口がふさがりません。

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